2024年5月22日水曜日

この花は?

                                  

   5月19日の日曜日は、正午過ぎに夏井川渓谷の隠居に着いた。街に用があるときは、朝のうちに隠居へ出かけ、少し土いじりをして隠居を離れる。19日は逆に、街で用をすませてから隠居へ行った。

 街の用事とは……。カミサンのアッシー君だ。内郷・天上田(てんじょうだ)公園で、内郷商工会青年部主催の野外イベント「GOOD TIME」が開かれた。午前11時開始に合わせて出かけた。

 公園の南隣に御厩小学校がある。校庭を駐車場に借りているはず。そのとおりだった。おかげで、知り合いの家に止めるまでもなく、会場をのんびり回ることができた。

 最後は親戚の娘さんが出店しているブースで一休みしながら、30代、あるいは40代の親と子が行き交うのを、眺めるともなく眺めて過ごした。

 会場でお昼のおにぎりセットを調達してから、隠居へ向かう。いつもは隠居の帰りにコンビニで昼食を買うか、街で食堂に入るか、するのだが、今回はその逆をやってみた。

 隠居へ着くとすぐ正午になったので、まずはおにぎりを食べる。たまたまこの日は朝から仕事が続いた。

回覧資料の振り分け・袋詰めをしてから、天上田公園のブースを巡り歩いたので、すぐ睡魔がきた。

 30分ほどで目覚めると、頭がすっきりした。そのあと生ごみを埋め、草むしりをした。前日の快晴から一転して曇り空になったが、それがかえって土いじりにはよかった。

 帰りは3時過ぎになった。帰路につくとすぐ、道端に黄色い花が咲いているのに気づいた。

 そのまま通り過ぎながら、頭の中では葛藤が始まった。「ニッコウキスゲ? かもしれない。近くの谷で見たことがある。しかし、道端では初めてだ」

 やはり気になる。途中から引き返して花を撮影した=写真。カミサンは「なんで今ごろ戻るの」と文句をいう。それはわかる。が、やはり確かめたい。

この付近の道端で咲くのはノカンゾウ、ないしヤブカンゾウだが、時期的にはまだ早い。

 花だけでなく、つぼみも黄色みが強い。やはり、ニッコウキスゲ? しかし、よく見ると花弁が細長い。ニッコウキスゲとは違う?

ネットで調べると、ヒメカンゾウというものがある。その花びらに似るが、つぼみは赤紫色に染まって膨らむのだとか。

 ここは『福島県植物誌』(1987年)に当たるしかない。まずはヒメカンゾウ。ん? ヒメカンゾウは、記載がない。福島県には自生していないということか。

 次に、ニッコウキスゲ。浜通りでは、浪江町、楢葉町、そしていわき市川前町が産地になっている。

 同誌を編集した一人、いわきの「山学校」の先生による情報として、鉛筆による書き込みがあった。

 ユウスゲ(ヒメカンゾウ同様、これも未確認らしく記載がない)が海岸にあるというので見に行ったが、ニッコウキスゲだった。あるかどうか不明。あるという人がいる以上、ないとはいえない――。

 ニッコウキスゲは海岸にも分布するから、渓谷でも十分、生息の可能性はある。としても、断定できない悲しさ。

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