2024年5月16日木曜日

シャガは帰化植物

                   
 夏井川渓谷にある隠居までの道路沿いに、1カ所(正確にはガードレールをはさんで2カ所)、シャガが群生しているところがある。

 今年(2014年)の開花に気づいたのは4月下旬の日曜日だった=写真。5月に入ってからも咲き続け、12日の日曜日も白い花をびっしりつけていた。

 シャガを知ったのはざっと40年前の昭和57(1982)年春。前年秋、平の本社から勿来支局へ移り、鮫川流域の勿来・遠野・田人地区が取材範囲になった。そのなかで高倉町の高蔵寺境内がシャガの群生地であることを教えられた。

春になると、三重の塔(福島県重要文化財)をバックに、シャガの写真がメディアを飾る。私も取材をして、大型連休のお出かけスポットの一つとして紹介した記憶がある。

 それから十数年。夏井川渓谷の集落の一角、しかも道路沿いにシャガの群落があることは、隠居へ通うようになってすぐわかった。

 が、既知の花でもあり、車で通り過ぎるだけにして、写真に収めるようなことはしなかった。

 車の通行量が少ないといっても、ゼロではない。車道に車を止めて撮影を――となると、後続の車両に迷惑がかかる。

 それが今回、初めて車を止めて写真を撮ったのは、思ったより花期が長いことを実感したからだ。むろん、後続車両がないことを確かめて車を止めた。

 高蔵寺境内の大群落に触れて以来、シャガはてっきり日本の野草だと思いこんでいたが、そうではなかった。中国東部~ミャンマーが原産地で、日本へは早いうちに渡来した。つまりは帰化植物だ。

 分布の広がりは人為による。初めは誰かが移植した。日本のシャガは種ができない。地下茎で増えるという。群生しているのは、この地下茎のネットワークゆえだった。

 さて、話は変わる。日曜日は隠居で土いじりをする。このごろはしかし、「年寄り半日仕事」で、午前中2時間もすると仕事を切り上げる。

 以前は昼食を持参したが、このごろは街へ下りて、コンビニなどでサンドイッチを買って、家で食べる。

 カミサンは日曜日だけでも家事から開放されたいと思っている。日曜の夜はそれで刺し身を買いに行く。

 昼も、できれば家ではなく、外で済ませたい。というので、12日はラトブにある喫茶店で昼食をとった。

 ドリンク付きのサンドイッチが、なんと千円を超えていた。コロナ禍前は確か千円以内だったはずだ。

 私は、コンビニのサンドイッチと紙パックの牛乳で済ますのが多い。それもあって。街の店で食事をするのは、できれば控えたい。

 とはいうものの、シャガの命の長さに感心しながら下界へ下りてきたら、値段の高さに頭をなぐられた感じがした。

やはり、コロナ禍、ウクライナ戦争、円安といった経済情勢が影響しているのだろう。

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