2024年5月13日月曜日

カラスが襲った?

                      
 用事があって朝7時前、街へ出かけた。帰りに旧大黒屋デパート角の交差点で信号が赤になった。

 左手に歩道橋がある。たもとの歩道にカラスがいて、何かをつついている=写真。よく見ると、ドバトだった。ドバトが死んでひっくり返っていた。

 カラスがハトを襲った? ありえないことではない。が、ハトの交通事故ということも考えられる。

事故だとしたら、車道の死骸を目ざとく見つけたカラスが安全な歩道まで引きずり寄せて、食事を始めたところだったのかもしれない。

というのは、これまで何度か、カラスが路上に横たわっている動物の死骸に群がり、あるいは道端に引き寄せて、盛んにつついているのを目撃したことがあるからだ。

自分のブログで確かめると、15年前の6月中旬に「路上の死物学」というタイトルで、生きものの交通事故が多いことを書いていた。それを要約・再掲する。事情は今も変わらない。

――時々、動物が路上で死んでいる。街の幹線道路では犬や猫、特に猫の死骸が多い。

郊外ではタヌキが目立つ。堤防の上では毛虫。夏井川渓谷でも、タヌキ、テン、ヤマカガシなどの死骸を目にしてきた。いずれも車にはねられたり、ひかれたりしたのだ。

鳥も無事ではいられない。スズメ、コジュケイ、フクロウ、ムクドリ……。翼を持っているからさっとよけられるはずなのに、と思っても、車のフロントガラスなどにぶつかって昇天する。

昔に比べて車のスピードが上がっているのだろう。それだけ現代人はせわしなくなっているのだろう。

先日は、夏井川下流の堤防上でツバメの死骸に遭遇した。堤防の上を行き来する車はそう多くない。スピードもそんなに出せない。果敢に、スピーディーに「ツバメ返し」をする空の特急便も、ときには目測を誤って車にぶつかり、命を落とすのか――。

ほかにも、こんなことを書いていた。――路上に横たわっている犬や猫、タヌキのところへ真っ先にやって来るのはカラスだ。

交通量の多い場所では、車が赤信号で止まるのを待って“死物”を道端に寄せようとする。理由は、いわずもがなだろう――。

カラスは、それだけではない。普通の家庭や繁華街の飲食店などから出される生ごみにも敏感だ。

少しでもマナー違反があると目ざとくそこを突いてくる。コミュニティ=ゴミュニティには、ごみと人間のほかにカラスが加わる。

カラスとの知恵比べに負けるわけにはいかない、ということで、こちらはカラス研究の最新成果を絶えず吸収するようにしている。

 ま、それはともかく、カラスがドバトを襲った可能性についても考えておかないといけない。

 コロナ禍でレストランなどが営業を休んだとき、カラスのエサになる生ごみが減った。すると、それを補うためにカラスがハトを襲って食べた、という事例があったらしい。そんな情報がネットの海には漂っている。

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