2024年6月27日木曜日

クチナシの花

                    
 慢性の不整脈を抑える薬のほかに、血栓を防ぐための抗凝固薬を飲んでいる。そのせいか、どことはわからないが出血があって貧血気味らしい。

 前にも書いたが、血栓による脳卒中と、抗凝固薬による出血のリスクを同時に減らすため、カテーテルによる「左心耳閉鎖術」を受けることにした。

心臓にも耳があることを初めて知った。心臓由来の血栓の90%は左心耳で形成される。左心耳閉鎖術は抗凝固薬の代替療法だという。

 そのための準備が続く。手帳に書き込まれた会議や行事の予定日を避け、病院側のスケジュールを照合しながら、検査日を決める。

 「左心耳閉鎖術」を提案されて以来、自分の心と世の中の動きとに、ちょっとしたズレが起きているような感じになってきた。

 寝ても覚めても、というわけではない。が、やはり「入院」「手術」といった言葉が日々の暮らしの合間に浮かび上がる。

 それもあってだろう、今年(2024年)は夏至が6月21日であることをすっかり忘れていた。

いつもは事前に確かめてその日を待つのだが、新聞に躍る文字を見てうめいた。あれ、夏至になったんだ――。

 梅雨入りもそうだ。東北地方(南部と北部)は6月23日だった。南部については、平年より11日、昨年より14日遅い。

 梅雨前なのに猛暑が続く、といったニュースには接しても、東北地方の梅雨入りは夕方にテレビが報じるまで知らなかった。

 日曜日に梅雨に入ったと思ったら、いわき地方の内陸部(山田町)では月・火曜日と真夏日が続いた。わが家の茶の間も連日、30度を超えて、人間がいる場所ではなくなりつつある。

 6月16日の「父の日」に合わせて、社会人になった「孫」の母親からプレゼントをもらった。

「熱中症にならないように」。花火の柄の薄手の上下で、着ると軽い。外出するときには、この花火柄の半そでシャツをはおるか。

 梅雨や夏至、父の日のプレゼントなどはすぐブログに反映させたものだが、今年はどうもエンジンのかかりが悪い。

 気持ちに余裕がなくなっているのだろう。それを思い知ったのは、早朝、玄関を開けて新聞を取り込んだときだ。

 庭の緑の一角に、前日まではなかった白い花が一輪咲いていた=写真。クチナシの花だ。

 クチナシは7月の花。今はまだ6月の下旬だ。ちょっと早い。そう思った瞬間に、自分の心が世の中の動き、いや自然の移り行きと「連動」していないことに気づいた。

 世の中の動きには、身近な区内会や所属する団体の仕事も含まれる。これは相手があることなので、自分ではコントロールができない。

 それをこなしながら「手術」に備えるといっても、心の余裕が必要だ。張りつめていては夏至も、梅雨入りも視野に入ってこない。

クチナシの花はそのことを教えてくれているようだった。(というわけで、単に原稿を書く時間がなくてブログを休む日があるかもしれません)

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