2024年6月5日水曜日

みやげは御神酒

                                
 「お伊勢参り」のおみやげをちょうだいした。紙の箱に「御神酒(おみき)」と書いてある=写真。

 銘柄は兵庫県西宮市の「白鷹」、300ミリリットルで、伊勢神宮崇敬会が販売元らしい。箱から取り出すと、いかにも御神酒の入れ物らしい容器が現れた。

 区の役員として地域の神社の祭りに招かれる。みこしが繰り出す前に拝殿で祭典が行われる。

神前には、神様の食べ物である「神饌(しんせん)」が供えられる。真っ白い瓶子(へいし)に入った御神酒もある。

それで、おみやげの御神酒の容器も瓶子とわかった。家庭用だから、神社の瓶子よりは一回りも二回りも小さい。

どうぞ飲んでください、ということなのだろうが、少しためらいがある。いったん神棚に供えてからの方がいいのではないか。

あれこれネットで検索するうちに、そうした方がよさそうな気になってきた。というのは、神事のあと、「直会(なおらい)」が行われる。直会は神饌をいただく儀式、とあったからだ。

神様に供えた食べ物をいただくという意味でも、一度は神棚に供えた方が、よりおいしく飲めるにちがいない。

夏井川渓谷の小集落にある春日神社のお祭りでも、山中にあるお宮に参ったあと、ヤドで直会が行われた(過去形なのは、最近、高齢化などを理由に祭りが中止になったからだ)。

直会は、単に神事を終えたあとの飲み会と思っていたが、そうではなかった。神饌、すなわち神様の食べ物をいただくことで、神様の恩恵や加護を、力を得られるという意味があった。

御神酒もまた、神様の力を内包した「聖なる液体」といえる。直会のためにも、いったん神棚に供えた方がよさそうだ。

御神酒をプレゼントしてくれたのは、カミサンの知り合いだ。最近、近くの集合住宅に引っ越してきた。

前は集合住宅にも区の役員が3人いたが、今はゼロになった。ほうっておけないので、周囲に住む役員3人が自分の担当する隣組のほかに、集合住宅の役員を代行している。

私も3人のうちの1人で、たまたまカミサンの知り合いが、私が代行する隣組に引っ越してきて、順番で隣組の班長になった。

年度初めには区費や各種団体の協賛金、会費の集金がある。班長として届けに来たとき、カミサンと再会した。

前は別の地区の集合住宅に住んでいた。それもあって、周りの戸建て住宅の役員が集合住宅の役員を代行していることに、いたく恐縮していた。

おそらくその延長でお伊勢参りのおみやげをちょうだいすることになったのだろう。ありがたくいただくことにした。

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