2025年3月14日金曜日

一瞬の朝霧

                              
   3月13日は朝6時前に起きた。茶の間のカーテンを開けると、おやっ、庭の景色がいつもと違う。淡い点描画のようになっている。

霧? 2階の物干し場へ出たら、そうだった。あたりがうっすら白くかすんでいる。道路の信号はぼやけ、車はライトをつけて走っていた=写真。

そういえば、このごろよく濃霧注意報が発表される。市の防災メールをチェックすると、3月だけでも3、6、11,12日と4回あった。12日は深夜の11時20分、福島地方気象台から発表されたことを伝えている。

12日は小名浜で15.3度、内陸の山田で16.3度まで気温が上昇し、わが家でも午後には石油ストーブを止めた。晩には雨が降り出し、日付が替わってほどなく、ブログをアップするころにはやんだ。

それから迎えた13日の早朝である。前の日に暖められ、さらに雨で湿り気を帯びた地面から水蒸気が立ち昇り、それが冷たい空気に触れて霧になったのだろうか。

霧のできるメカニズムがよくわからない。いわきでよく知られているのは夏場の海霧だ。

前に調べてブログに載せたことがある。それによると、暖かく湿った空気が冷たい海面に流れ込み、空気が冷やされて霧が発生する。暖流と寒流がぶつかり合うところで発生しやすいということだった。

ついでながら、霞とは「ごく小さな水滴が大気中に浮かび、漂っている現象」で、「水平視程1キロメートル未満」のものを指すそうだ。

同じ水滴浮遊現象でも「もや」は「水平視程が1キロメートル以上10キロメートル未満」と、霧よりはちょっと見通しがよい。

あらためて気象台の用語に当たったら、濃霧とは「視程が陸上でおよそ100メートル、海上で500メートル以下」のものをいうのだとか。

朝霧は、7時前には消えた。同時に、西高東低の気圧配置になったのか、西から冷たい風が吹き始めた。

朝の情報番組を見ていたら、気象コーナーで「春の4K」を紹介していた。花粉・寒暖差・黄砂・乾燥のことだという。

朝霧ならぬ春霞、これは太古から人間の心を引き付ける自然現象だった。「煙霞(えんか)の癖(へき)」である。

「自然の風景を愛し、旅を楽しむ習性」と辞書にある。西行が、芭蕉がそうだった。牧水も、山頭火もそう。

歩行神(あるきがみ)にそそのかされるような、なにかふわふわとした、人をまどわせるような気分を、「煙霞」はもたらす。

しかし、現代はそんな悠長な気分からは程遠い。スギ花粉が舞い、黄砂が大陸から飛んで来る。車のフロントガラスは花粉に汚れ、黄砂にまみれる。そんな「怨霞」の時代に変わった。

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