2025年3月4日火曜日

湿った雪

                     
    南岸低気圧の東進に伴う湿った雪がやはり降った。

3月3日は未明に雨が降り始め、上空に南下してきた寒波も手伝って、朝6時前には氷雨になった。家の前のごみ集積所にネットを出すと、首筋がゾクッとした。

 氷雨はやがて雪に変わり、ときに風に舞いながら降り続けた。家の屋根や車の屋根はすぐ白くなった=写真上1。

しかし、アスファルト道路に雪はない。雪そのものが湿っているので、路面に触れたとたんに消えて水になる。

 いわきの平地の雪は今季2回目だ。前回の2月6日には車の屋根だけでなく、道路も白くなった。このときは朝日が昇ると、間もなく雪が融けた。今回は、道路の雪は心配しなくてもよさそうだ。

 結局、午後2時近くまで雪は降り続いた。庭を見れば、土の部分には雪はほとんどない。枯れ草が受け皿になって白く雪をかぶっていた。

 この日は朝からたびたび天気が気になった。夕方、下の孫(中3)を車に乗せて街へ行く予定だったからだ。

その前に「想定外」のことが起きた。昼過ぎ、上の孫(高2)が突然、やって来た。

ふだんは最寄りの草野駅からいわき駅まで電車で通学している。1日の卒業式の代休で3日は休みになった。街へ行こうとしたら、電車が止まって動かないという。

いわきの北、常磐線の竜田―富岡駅間で竹が倒れる事故が起きた。列車が不通になったという。で、雪の中を草野駅からわが家まで歩いて来た。

これには驚き、そしてカミサンが喜んだ。すぐ孫の昼食を用意する。私は街まで車で送っていくことにした。

道路は、思った通りだった。路面が黒くぬれているだけで、雪はなかった。これで大丈夫、夕方も安心して車を出せる。

それからほどなく雪がやんだ。下の孫を迎えに行ったのは午後4時半過ぎ。すでに雪雲は東の海上へ去り、青空が広がり始めていた。

田んぼ道の北方、二ツ箭山系は夕日を浴びて白く輝いていた=写真上2。春が来るというのに、山はまるで真冬の装いだ。

 そういえば、「いわき」の言葉が入るX(旧ツイッター)には雪の情報が並んでいた。いわきのどこが雪なのか、リアルタイムで想像がついた。

 そのなかに、アメリカの風景写真家アンセル・アダムス(1902~84年)の作品を思わせる落葉樹の雪の写真があった。けっこう積もったところもあるようだ。

 雪はしかし、まだ続く。4~5日には「大雪」の予報が出ている。いわきの春の洗礼は怖い。

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