2025年3月3日月曜日

ハクチョウが去った?

                     
   月が替わって3月になった。1日午後、街で集まりがあり、帰りは夕方4時半ごろになった。いつものように夏井川の堤防を利用した。

銀橋(下水道橋)のすぐ下流、新川合流部はハクチョウの越冬地だ。堤防のそばの家に住む白鳥おばさんがエサをやっているに違いない。

 そう思いながら進むと、ハクチョウはなんと2羽だけだった。おばさんの姿もなかった。

この日は気温が上昇した。最高が小名浜で16.5度、内陸の山田では18.6度になった。それでダウンジャケットを着たハクチョウは一気に姿を消したか。

 翌日は日曜日で、夏井川渓谷の隠居へ出かけた。まずはわが生活圏のハクチョウの有無を確かめるために、山側の田んぼ道ではなく川の堤防に出た。

平・中神谷と塩地内の境あたりに数羽いたが=写真、新川の合流部には姿はなかった。

直近では2月27日の夕方、孫を乗せて対岸の県道から夏井川を見た。まだ数十羽が残照を浴びていた。

 3月に入るとハクチョウの北帰行が始まる。すると、決まって思い出すことがある。「3・11とハクチョウ」だ。毎年紹介しているが、今回も「備忘録」の意味で再掲する。

――ハクチョウがいきなり姿を消したときがある。平成23(2011)年3月11日午後2時46分、東北地方太平洋沖地震が発生する。その数十分後、津波が夏井川をさかのぼってきた。

まだ去りかねていたハクチョウたちが波に驚いて一斉に飛び立った。毎日、ハクチョウにえさをやっていた対岸・山崎のMさん(故人)から聞いた「ハクチョウたちの3・11」だった。

以来、ハクチョウの北帰行は、この3・11が目安になった。3・11より早い・遅い。そう比較しながら、ハクチョウの姿が消えた日を記録する――。

 夏井川最下流のハクチョウ飛来地は数羽だけだった。隠居へ行く途中に道路と並行する小川・三島の夏井川ではどうか。

いつもより早く、朝9時前に通過した。ハクチョウがいることはいるが、数はいつもの3分の1ほどだった。

ここはえさをやる人の関係なのかどうか、9~10時ごろに個体数が増える。2日は帰りの三島通過が10時半ごろになった。

いる、いる。小川江筋の多段式斜め堰の方まで100羽、いや200羽近く。ここはまだしばらくは残留が続きそうだ。

2日は1日以上に気温が上昇した。山田ではなんと20度にあとわずかの19.7度だった。

ちょっと前までは必須だったジャンパーとズボン下が邪魔になった。石油ストーブはもちろんつけない。

人間でさえ辟易するような陽気になった。とはいえ、きょう3日、あす4日は急転して「春の雪」が懸念される。

ハクチョウの北帰行と時を同じくしてやって来る南岸低気圧の湿った雪、これがいわきでは一番厄介だ。

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