日本野鳥の会いわき支部から、支部報「かもめ」第166号(2025年4月1日発行)の恵贈にあずかった=写真。
1月12日を一斉調査日として行われた環境省主催の全国ガン・カモ類調査結果が載っている。
同支部は南部・北部・中部に分かれて、いわき市内15カ所でガン・カモ類を調べた。この15カ所は同支部の担当分で、ほかにも他団体が市内37カ所で調査をしているという。
私はこれまで、野鳥の会の調査をそのままいわき全体のデータと思い込んでいたが、そうではなかった。他団体分を合算して初めていわき市全体の数字がみえてくる。
というわけで、ここでは野鳥の会が担当した市内15カ所についてだけ紹介する。拙ブログの過去記事も、すべて野鳥の会のデータに依拠しているので、比較検討はあくまでも市内15カ所、ということになる。
まずはコハクチョウから。沼部(鮫川)72羽、三島(小川・夏井川)232羽、塩(夏井川=新川合流部)16羽、夏井川河口94羽の合計414羽だった
去年(2024年)は沼部24羽、三島111羽、塩123羽、平窪~愛谷(夏井川水系では最も古い越冬地)85羽の計343羽だったから、少しは数を増やした。
今年はどういうわけか平窪~愛谷には姿がなく、夏井川河口に大群が羽を休めていた。
ただし、たびたび塩を、日曜日ごとに三島を車で通りながらウォッチングしてきた人間の感覚では、ピーク時には塩も200羽前後はいたように思う。
今年「少ないなぁ」と感じたのは冬鳥のオナガガモだった。三島ではコハクチョウに寄り添うようにしてよく目立つのだが、今年の調査日にはゼロだった。
15カ所全体では、オナガガモは4年度483羽から5年度176羽に激減し、6年度(今年)はやや増加して240羽を数えた。
同じ冬鳥のマガモは減少が著しい。4年度は945羽だったのが、5年度には751羽、6年度は469羽に減っている。
オナガガモやマガモと違って、留鳥のカルガモはどうか。もともとカモ類では数が多い。
4年度の1051羽には遠く及ばなかったが、6年度は632羽と調査した水鳥の中では断トツだった。
大挙してやって来るハクチョウやカモ類は、年によって変動がある。総計で1000羽前後の増減は、私はそんなに気にしない。
暖冬であれば北海道の湖などにとどまっているケースが多いだろう。湖沼が凍結しなければ、あえて南下する必要もない。ハクチョウ類は北の方にとどまっている。
今年の調査日は、その意味ではまだ冬本番ではなかったのではないか。ハクチョウたちがピークに達したのはそのあとだったから。
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