全国紙はもちろん県紙、地域紙にもクイズが載る=写真。クイズは若い世代のものと思っていたが、ここまでそろって新聞に載るとなると、何か理由があるに違いない。
あれこれ考えて、はたと思い当たった。新聞を購読しているのは高齢者が多い。高齢者の間ではボケ防止のために脳トレがはやっている。その代表例がクイズだ。
前に高齢者を対象にした脳トレの本を読んだことがある。ブログにさわりを紹介した。それを再掲する。
――脳トレ・運動・食事、これが脳によい三本柱だという。脳トレなら脳トレだけでなく、ウォーキングや家事労働、バランスのいい食事などにも心がける。
それらを総合的に組み合わせ、脳を活性化させることで認知機能の低下や認知症の予防につながるのだとか――。
新聞も「商品」であることに変わりはない。高齢者の興味・関心にこたえることで高齢者をつなぎ留め、できるだけ長く新聞を読んでもらう必要がある。
「構造不況産業」である活字メディアとしては、むしろ減紙対策に力を入れないといけない。そのための読者=高齢者サービスではないか。地域紙で飯を食ってきた人間はそう考えるのだがどうだろう。
新聞の脳トレクイズとは別に、前に『大人の脳トレ本』を読んだ。「もう使わないから」と、知人が持ってきた。
まずは人間の体で人間の顔を表現した歌川国芳の浮世絵が登場する。「絵の中に描かれている人物は何人か」 同じ国芳の猫の絵を見せて「ことわざを完成させよ」というのもあった。
新聞に載るのも似たりよったりで、平仮名パズル、漢字パズル、文字の入れ替え、マッチ棒の数字パズル、穴埋め計算、逆さ時計などと、実にバラエティーに富んでいる。
パズルのレベルも初級・中級・上級とあるらしい。が、文字に関してはなんとかこなせても、「数独」となると全くお手上げだ。
某紙に載る数独は目にも留めずにパスしていたが、それではどうもおもしろくない。カミサンと仲良くしている近所の90歳のおばさんが数独を楽しんでいるという。その話を聞いてからはなおさらだ。
90歳でできるなら、一回り以上若い人間にもできるはず。まずは、数独とは何かから始めた。
3×3のブロックに区切られた9×9の正方形の枠内で1~9までの数字を入れるパズルだという。
ネットでやり方(見本)を確かめて挑戦してみたのだが……。途中で数字がダブってしまう。そのうえ、時間があっという間に過ぎる。
縦・横いずれも1~9の数字をダブらずに入れないといけない。どこかで数字を間違って書き込んだのだ。
間違ったら消せるように鉛筆で書き込み、再挑戦、再々挑戦をしたら、やっと完成した。近所の数独おばさんは「慣れだよ」といっているそうだ。確かにそのとおりらしい。
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