2017年6月15日木曜日

ツチグリはもう出た?

 マメダンゴはツチグリの赤ちゃん。コリコリした外皮と、やわらかい中身が特徴の食菌だ。梅雨期、まだ地中に眠っているところを掘り取る。阿武隈の山里では炊き込みご飯にしたり、同時期に採れる新ジャガ、キヌサヤエンドウとの味噌汁にしたりする。
 夏井川渓谷にある隠居の庭にツチグリが発生することを知ったのは、8年前の2009年7月。青葉が陽光を遮る苔むした一角にツチグリの残骸が点在していた。ふだんそこは駐車スペースにしているだけなので気づかなかった。以来、梅雨期になると、歩いて靴底に伝わる感触を確かめる。もっと精密にやるには、かがみこんで、ふわふわした苔を手で圧(お)す。苔の下の土中に幼菌が形成されていれば、そこだけ硬い感触が手のひらに伝わる。

 コケの間から先端をのぞかせているマメダンゴは、指を入れると簡単に採れる。しかし、ここまで生長すると胞子が形成されて、中身が黒っぽくなっていることが多い。これは食べられない。

 今年(2017年)は、6月の声を聞くとすぐ歩いて感触を確かめたが、まだ反応がない。ところが、庭の隅には成菌の残骸=写真=が散見される。もう発生した? いや、拙ブログで確かめると、隠居でマメダンゴが採れるのは決まって6月下旬以降だ。残骸は残骸として、これから地中で幼菌が形成されるのだろう。7月初旬までは、隠居へ出かけるたびに足踏みをする。
 
 郡山市の1年前の検査データでは、いわき市産、郡山市産ともベクレルがかなり低い。潮干狩りでは砂中の貝類を採るのに熊手を使う。地中のマメダンゴを採るのに有効かもしれない。今年はそうしてみるか。

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