2016年1月25日月曜日

冬の刺し身

 先週の日曜日(1月17日)はイワシとヤリイカの刺し身だった=写真。きのうの日曜日(1月24日)はイワシとタコの刺し身にした。
 日曜日の夜は刺し身と決めている。カミサンも「家事から解放されるのでいい」というので、もう30年以上そうしている。いつもの魚屋さんに「マイ皿」を持っていく。この30年の間に魚屋さんはおやじさんから息子さんへと代替わりした。

 春から秋まではカツオの刺し身一本やりだ。秋にはサンマも加わるが、冬も生のカツオがあればそれにする。残念ながら、冬は生のカツオが入らない。で、自然と魚屋さんへは足が遠くなる。スーパーには解凍カツオの刺し身が並ぶ。一度買って食べたが、食欲を満たすものではなかった。
 
 2年前の春にはこんなことも。九州から空輸されてきた大型カツオがある。「きのう(土曜日)は胸を張って売れたのに、きょう見ると悪くなってたんです。新鮮だから生臭くはないし、食べられるんですが……」。私にとってはその年の「初ガツオ」だ。刺し身にしてもらったら、「カネはもらえません」という。理由がわかった。身がぼそぼそしていた。売り物にしたら信用を落とす。

 冬には冬の刺し身がある、と知ったのは震災後だ。ヒラメ、ホウボウ、皮をあぶったサワラ、タコ、イカ、タイ、メバチマグロ、天然ブリ。天然ブリもホウボウも甘い。ホウボウのあら汁は上品だ。というわけで、震災後はかえって1年をとおして通うようになった。
 
 師走に近所のスナックで飲み会があった。解凍カツオの刺し身が出てきたので、しばらく置いてから食べたが、やはりしっくりこなかった。カツオは生に限る。

 カツオに比べるまでもなく、イワシは小魚だ。カツオと同じ量(普通の大きさで一筋=4分の1)をさばくとなると、何匹必要か。前に「イワシの刺し身は常連さん用」と聞いたことがある。手間暇がかかるから、採算を考えたらやっていられない。このへんは30年余のつきあいのありがたさだ。

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