縁起のいい初夢は「一富士二鷹三茄子(いちふじにたかさんなすび)」。それが現実に見られるなら、なおいいわけで――。
2年前(2014年)の1月4日、わが家の西隣のアンテナに「キッキッキッキ」と鋭い声で鳴く鳥が止まった。ヒヨドリよりは大きく、カラスよりは小さい。ハト大のチョウゲンボウだった。初夢どころか、本物の「鷹」がわが家の隣にやって来た。そして、今年(2016年)は「富士山」が。
師走の終わり、いわき地域学會の若い仲間が「いわきから見えた富士山」の写真をフェイスブックにアップした。その何日か前、同じ地域学會の副代表幹事矢内金五さんから「富士山の見える阿武隈の山々」と題する講演録(「いわき市勿来関文学歴史館の平成26年度年報=写真=所収)が届いた。「富士山」情報が頭を占領しつつあるところで2016年を迎えた。
矢内さんの講演録から――。勿来文歴では平成26年度、企画展の一つとして「あぶくまから見える富士山」を開いた。会期中に矢内さんが「富士山の見える阿武隈の山々」と題して講演した。阿武隈高地の成り立ちを説明しながら、富士山の見える山として「北限」の日山(1057メートル、二本松市・葛尾村)、矢内さんの故郷・古殿町の三株山(842メートル)を紹介した。
若い仲間は師走の29日早朝、三株山の南隣の朝日山(797メートル、いわき市・鮫川村)から雪化粧をした富士山を写真におさめた。矢内さんから届いた年報に刺激されたのかもしれない。「空の高さと天気図をにらめっこ」して出かけた。撮影場所は「三角点より東側なので、たぶんいわき市になります」。最大にアップしたものには宝永山も?
富士山が見える北限の山は、現在では日山の北西隣にある麓山(はやま=羽山、897メートル)に替わった。日山は距離的な「最北遠」に変わった。
いわき市内では、芝山(819メートル、いわき市・古殿町・平田村)からも、条件が合えば富士山が見えるという触れ込みだが、そして山頂には富士見台(展望台)もあるが、証拠写真にはまだお目にかかったことがない。(少なくとも記憶にない。ただし、それだって見たことがあるが忘れてしまっているだけかもしれない)
マニアは必ずいる。だから、いわき市から富士山を撮った写真がないはずはない。でも、私の身近なところでは、若い仲間の撮った今度の写真が初めてだ。春になると杉花粉が飛ぶようになる。ちょうど今は年末年始の休みで首都圏の空が澄んでいる。いわきから富士山を撮る絶好のチャンス(早朝か夕方がいいそうだ)かもしれない。
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