これは収穫なんてものではない。虫のえさをつくっているわけではないのだ。キャベツをこのまま置いておくと、中心部まで食い荒らされる。筋だけになった外葉をはがし、緊急避難的に結球部を切り取った。それでも表面は穴だらけ=写真。最後はその葉もはがして、アオムシたちのフンを水で洗い流した。
夏井川渓谷の隠居に小さな“週末菜園”がある。5~6月はいつもサンタンたるものだ。虫が野菜にとりつく。
今年は、アブラナ科の野菜はキャベツだけにした。4月下旬、ポット苗の青キャベツ、赤キャベツ各5株を買って植えた。5月下旬になると、青キャベツの一つが病気にかかったらしく、灰色の粉が取りついたようになった。これは引っこ抜いて菜園から遠ざけた。
隠居へ行くたびに葉のへりの欠けや穴が多くなる。“主犯”はアオムシだ。5月29日は午前と午後でアオムシを20匹ほど退治した。その後もかなりの数をブチッとやった。体長が7ミリ前後のカメムシの仲間が葉にとりついている。これもキャベツ食害の仲間だろう。
きのう(6月19日)は――。青キャベツは穴だらけ、アオムシはほとんどいなかったが、カメムシがびっしり取りついていた。赤キャベツは逆に、アオムシの“集会場”になっていた。1株平均10匹余、計50匹以上のアオムシをブチッとやった。
昔、春に一度カブの種をまいて収穫し、すぐまた残った種をまいたことがある。芽が出たのはいいが、カブラヤガの幼虫とカメムシの仲間に食害され、若葉がすべて消えた。以来、梅雨どきにカブや二十日大根を栽培するのをやめた。梅雨どきのアブラナ科はあぶない、やられる――20年以上“週末菜園”をやっていても学習効果がないのは、まだ頭で栽培しているからだ。
スーパーで売っているキャベツは見た目もきれいで、大きさも15センチ以上ある。緊急避難的に収穫したわが隠居のキャベツは、小は9センチほどのソフトボール大、大は13センチほどの砲丸大だ。
何はともあれ、収穫した以上は食べてやらないと。ゆうべ、千切りにしてもらい、マヨネーズと醤油で味付けをした。カミサンは「硬い」と言っていたが、少し時間をおけばマヨと醤油の塩分で“浅漬け効果”が出る。しんなりしてうまくなる。客観的にうまいかどうかはわからないが、主観的にはうまかった。
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