梅雨の晴れ間の日曜日(6月26日)。朝メシ前の土いじりを終えて夏井川渓谷の隠居から対岸の林をながめていたら、時折、朝日を浴びて銀色に輝く直線がある。風の加減で光る直線は長くなったり短くなったりする。望遠カメラで撮って画像を拡大すると、右側のモミの大木の陰から左側の広葉樹へ斜めにまっすぐ線が伸びている=写真。見た目だけでも5メートル以上はあるだろうか。
昔、だれかが「自然界に直線は存在しない」と言っていたのを覚えている。で、山野を巡るたびに“直線探し”をする。アシナガバチの巣は六角形の集合体(ハニカム構造)だ。直線の組み合わせではないか。雲の切れ間から光が帯状に差し込んでいる状態を「ヤコブのはしご」という。これも光の直線だろう。流星だって瞬間的に光の直線を描く――。
自然界で見られる、この種の直線にクモの糸がある。でも、クモの子が空に糸を伸ばして旅立つのは晩秋ではないか。隠居から対岸の林までは100メートル前後離れている。光る直線は電線並みに太い。軒下のクモの糸がそう見えるのかと思ったが、それだとカメラの焦点が合わない。やはり、クモのおやじが糸いぼからひり出した糸か。
さて、もうひとつ、人工的な線の問題が起きた。数日前から茶の間のテレビに一本、緑色の線が水平に入るようになった。画面の地色によって、部分的に赤くなったり黄色くなったりする。
家電のホームドクターに連絡すると、修理専門の業者がやって来た。テレビ内部の故障で、直すと5万円前後はかかるという。業者のアドバイスに従って、しばらく線入りのままがまんすることにした。光る直線といっても、こちらは始末が悪い。
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