太平洋高気圧がいすわって、いわきの空は6月29日から「全部、青い」日が5日も続いた。けさは梅雨前線が南下してきた。曇天、夕方には雨の予報だ。やっとお湿りがくる。
この5日間、早朝のうちに土いじりや家事の手伝いをしたあとは、茶の間で扇風機をかけて座業をしている。合間に横になって本を読みながら眠りに落ちる。それでも汗がにじむ。「朝寝・朝酒・朝湯」のうち、朝酒はやらないが、あとの二つはこんな酷暑のときには、まちがいなく年寄りの特権になる。
日曜日(7月1日)早朝、夏井川渓谷の隠居で土いじりをし、山越えをして三和町の直売所「ふれあい市場」で買い出しをしたあと――。
カミサンがいわき市暮らしの伝承郷に用があるというので、アッシー君を務めた。ついでに、65歳以上無料の特典を生かして民家ゾーンを歩いた。木陰、林間の道と直射日光を避けながら巡り、最後はスイレンの咲く池のそばの樹下で一休みした。
池の浮草の上を全長3センチほどのイトトンボが飛び回っていた。あとでパソコンに写真を取り込み、ネットで調べたら、クロイトトンボの雄だった=写真上。
この池は一種のビオトープだ。スイレンのほかにハンゲショウが咲いていた=写真下。もう少したったらミソハギも咲くだろう。トンボも何種類かいるが、門外漢にはよくわからない。
家に帰って思い出したことがある。いわき昔野菜保存会と伝承郷が民家ゾーンの畑を利用して、協働で昔野菜を栽培している。「レンコン復活プロジェクト」も展開中だ。
いわき市渡辺町でほそぼそと栽培されてきたレンコンがある。なんとか保存会の手で絶滅を食い止めたい――。伝承郷の池で復活作戦が進められている。それを忘れていた。葉が水面に浮いて、花が咲いていてもおかしくない時期だが、すっかりトンボに心を奪われてしまった。
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