露地栽培のわずかな経験だが、7センチほどの未熟果の先に花が咲いているものは、3~4日後には20センチ近くになる。それからさらに収穫が遅れると、ヘチマのようになる。
先週の金曜日(7月6日)は早朝6時半、隠居に着いた。キュウリを1本採って、7時には隠居を離れた。夏井川の上流、川前方面へ向かう車が十台前後あった。時間帯からすると、小・中学校の先生や市役所支所職員などの車か。
きのう(7月12日)の木曜日は、朝9時過ぎに出かけた。収穫したキュウリは3本。4、5日単位でキュウリの親づる2本が生産する量は、今はそんなものだ。渓谷に「除草作業中」の看板が立っていた=写真下。7、8人が出て道端の草を刈っていた。平野部ではダンプカーが動き回っていた。乗用車に混じって「働く車」が増える、平日ならではの光景だ。
きのうはさらに早朝6時すぎ、近所の知り合いが“朝もぎ”のキュウリ3本と、つくりたてのおかずを持って来た。キュウリの1本を味噌で食べるために四つに切ったあと、切断面をくっつけてみた。「あさイチ」でキュウリを特集した際、須賀川のキュウリが登場した。新鮮なキュウリは切断してもその面をくっつけるとつながる――それを思い出した。いやあ、その通りになった。水平にしても垂直にしても離れない。
逆を言えば、新鮮かどうかは切ってつながるかどうかで判断できる。水分が飛んで、中身が綿のように白くなったキュウリは、むろんつながらない。漬けてもうまくない。このごろは直売所やスーパーにもそんなキュウリがまぎれこんでいる(大根は反対に、水分が少し飛んだ方がやわらかく漬かる)。
キュウリは正直だ。朝採り(朝もぎ)をすぐ調理するか、糠床に入れる。それでも余るようだと、古漬け用の甕に塩をまぶして加える。とにかく、すぐ食べるか漬けるかすることだ、と知る。
わざわざガソリン代をかけて渓谷へキュウリ1本を採りに行く――自分でも「高いキュウリ」だとはわかっている。が、人間が自然に学ぶ「授業料」と思えば安いものだ。
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