1年の半分が終わった。振り返れば、新型コロナウイルス問題に明け暮れた半年だった。1月が過ぎ、2月に入るとメディアがたびたびコロナ問題を報じ、感染が中国から周辺国へ広まりはじめたと思ったら、あっという間にパンデミック(世界的大流行)になった。
日本国内ではこの間、“3密”を避けるための催し自粛、学校や公共施設の臨時休業などの措置が取られた。夏に開催予定だった東京オリンピックは来年(2021年)に延期された。いわき市内でも、2月のいわきサンシャインマラソン大会が中止され、8月の小名浜の全国花火大会、平七夕まつり、いわきおどりも中止が決まった。
5月中旬に緊急事態宣言が解除され、世の中が落ち着くかと思ったら、また東京などを中心に感染者が増えている。第二波への警戒を怠るな、ということだろう。
「新しい生活様式」の実践が求められている。どんなことかといえば、マスクをする・身体的距離を保つ(ソーシャルディスタンス)・テレワーク・オンライン会議・食べ物の持ち帰り・宅配利用などだ。
でも、ほんとうは、今、私たちが暮らしている社会のありようを問い直すことが必要になっているのではないか。自然資源を収奪することで成り立っている高度消費社会は、もう限界にきている。地球温暖化が気候変動をもたらし、さらにはコロナ問題を突きつけた――そうとらえることから始めるべきではないのか。
消費者は消費オンリーではなく、生産にも関与する。参考になるのは、『第三の波』のアルビン・トフラーがいう「プロシューマー」(生産消費者)だ。「プロデューサー」(生産者)兼「コンシューマー」(消費者)。カネではなく、家族や自分の満足のために生産する消費者になる――私はそこに、「新しい生活様式」の姿を見いだしたい、と思っている。
家庭菜園がその第一歩になる。土曜日(6月27日)のわが家の晩の食卓=写真。①厚揚げ・マダケ・アラゲキクラゲの煮物②しらす干しと青ネギの大根おろしあえ③キュウリ・トマト・レタスのドレッシングサラダ④ビワの実――の4品のうち、買ったのは厚揚げ・しらす干し・レタスだけだ。あとは採った・もらった・つくった――という流れのなかでお福分けにあずかった。
グローバリズムを否定はしないが、大量生産・大量消費・大量廃棄の流れはできるだけ変えたい、とは思っている。自分でも自家消費をするくらいのネギやキュウリ、トウガラシは栽培する――そういったローカリズムの流れが広がれば、事態は少しはいい方向に進むのではないか。
庭があれば家庭菜園を、庭のない人でも軒下やベランダでバケツに土を入れてキュウリを、ナスを栽培してみる。3密対策になる。余れば「お福分け」を考える。
高度経済成長時代の前は、「お福分け」は当たり前の習慣だった。豆腐も鍋を持って買いに行った。なにも「新しい生活様式」ではない。昔やっていたことを参考にすればいいのだ。きょう(7月1日)からはすべての小売業でレジ袋が有料化される。それもまた脱「消費オンリー」のきっかけにはなる。
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イイネ!
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