曇天というだけで、ホッとする。9月17日の日曜日は、あらかた灰色の雲に覆われた。朝、夏井川渓谷の隠居へ出かけて、1時間ほど土いじりをした。蒸し暑かったものの、直射日光が遮られている分、ネギうねの草むしりがはかどった。
この日は午後、渓谷で寄り合いがあった。週末だけの「半住民」だが、集落全体(常住7軒、その他2軒)の集まりには連絡がくる。
9月に入ると、各地で秋祭りが開かれる。わが住む地区でもこの日、神社の例大祭が開かれた。
4年ぶりの通常開催が予定されていたが、規模が縮小されたため、来賓としての出席が見合わせとなった。
その神社に近い田んぼ道を抜け、国道399号(兼県道小野四倉線)を進むと、夏井川に架かる三島橋(小川町)の交差点で、山側からみこしを載せた軽トラが現れた=写真。荷台には「熊野神社」ののぼりが立っていた。
三島橋の上流はハクチョウの飛来地だ。その左岸・山側の上平(うわだいら)地区には熊野神社がある。その神社の祭礼なのだろう。
日曜日に渓谷へ通い続けていると、途中の地区の祭礼などをなんとなく見て覚えている。上平の熊野神社については、7年前(2016年)にこんなことを書いていた。
――いわき市議選が9月11日に行われた。9月第一日曜日に決まっていたわが地区の体育祭は、雨天延期を想定して8月28日に1週間前倒しされた。
市議選から1週間。曇天の夜明けから間もなく雨が降り出し、7時には本降りになった。土砂降りでは土いじりもできないな。でも、行けば気分転換にはなる――そんなことを考えながら、朝食をすませて夏井川渓谷の隠居へ出かけた。
平上平窪の坂を下って小川町へ入ると、上平熊野神社の例大祭を告げるのぼりが立っていた。
近くの集会所では支柱を寝かしたままのテントが並び、カバーをしたみこしを前に神官が祝詞をあげていた。雨中の本祭りになった。
隠居では、カミサンが部屋の掃除をした。私は、土いじりができないのを口実に、「雨読」に徹した。
翌19日は曇天だが、データ放送でいわきの天気を確かめると、夜から翌日にかけては雨、週間天気も22日午後と25日午後が晴れのほかは、前半少し雨、あとは曇りの予報だ。
8月後半からこのかた、台風も重なって、カンボジアかベトナムの雨季後半のような日が続いている――。
7年前もそうだったが、今も天気が頭から離れない。カンボジアが出てきたのは、還暦後、同級生と海外修学旅行を始め、アンコールワットを見に行ったからだ。
そのとき(やはり9月だった)、次から次に雨がやんでは降った。「線状降水帯」という言葉を知ったとき、カンボジアでの雨の経験を思い出した。
それはともかく、今年(2023年)の秋祭りはどこでも残暑との闘いだったか。渓谷での寄り合いも、飲み会を兼ねていた。缶入りのノンアルがほてった体に心地よかった。
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