2023年9月27日水曜日

初めての青パパイヤ

                   
 外出から戻ると、カミサンが新聞紙に包んだものを差し出した。「モノをくれる友」である後輩から届いたという。青パパイヤだった=写真。

 パパイヤは南国のフルーツ。オレンジ色に完熟した果肉を、さいころ状にカットしたものしか思い浮かばない。

 青パパイヤは、その意味では未熟果だ。東南アジアや沖縄ではこれを野菜として利用するという。

 後輩が持って来たレシピのコピーを参考に、ネットで青パパイヤの食べ方を検索する。タイのサラダ料理に「ソムタム」がある。細切り(せん切り)を生のまま食べる。

 下ごしらえはこんな感じらしい。青パパイヤを縦に二つに割って未熟な白い種を取り除き、ピーラーで皮をむく。

 用途に合わせて細切りや薄切りにする。水に10分ほどひたしてアクを抜き、水気をふき取る。あとはサラダや炒め物のレシピに従えばよい。

 さっそく薄切りの炒め物が晩酌のおかずになって出てきた。おもしろい食感――。これが青パパイヤを口にしたときの第一印象だ。

 とにかく歯ごたえがある。そのうえ、しなやかだ。熱いうちは弾力性が際立つが、冷めると少しかむ時間が長引く。サラダのような生食は細切りがいい、というのがうなずける。

 さて、いつものことながら、それ以外の食べ方はないものか――。頭に糠床を思い浮かべながら検索すると、味噌汁やカレーの具にもなる、とあった。さらに検索を続けると、やはり糠漬けを試した人がいた。

 パパイヤはウリ科ではないが、未熟果は食べ方が似ている。例えば、ハヤトウリ。糠漬けをもらって食べたことがある。つくったこともある。

ある年の春先、三和町の「ふれあい市場」でハヤトウリのみそ漬けを買った。これをごはんにのせて口にしたときの、みその香ばしさ、ハヤトウリの味と歯ごたえが忘れられない。

 ハヤトウリが生(な)るのは秋だから、糠漬けもみそ漬けも秋以降の食べ物ということになる。

私は、ハヤトウリを栽培したことはない。インゲンやキュウリと同じく、ハヤトウリも旬がくると一気に生る。あちこちから「食べて」と届く。みそ漬けまでは頭が回らなかった。

マクワウリもそうだ。やはり後輩から完熟果が届いた。さっぱりした甘さに舌が喜んだ。池波正太郎の『鬼平犯科帳』に出てくる「瓜(うり)もみ」は、いわば「青マクワウリ」を刻んで塩でもみ、やわらかくしたところへ刻んだ青ジソを添え、酢などで調味した夏の食べ物だろう。

 それはさておき――。一番小さい青パパイヤを下ごしらえに従って縦に四つに割り、皮をむいて糠床に差し込んだ。

12時間後に取り出すと、まだ全体に硬い。さらに12時間、つまり1日後、再び取り出したが、先端部が少しやわらかくなっただけだった。

その部分をカットし、薄切りにして試食する。硬い。浸透圧がよく働かないのか、外側はかなりしょっぱい。よし、これからだ、あれこれ考えるのは。

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