2024年4月23日火曜日

シン・あぶくま高原道路

                     
 「シン・ゴジラ」とか「シン・ウルトラマン」とかにあやかれば、「シン・あぶくま高原道路」となる。

 西の東北道・矢吹ICから東の磐越道・小野ICを結ぶ自動車専用道路(あぶくま高原道路)が4月13日、いわき市川前町小白井まで延伸されたというので、日曜日(4月21日)に「走り初め」をした。

 あぶくま高原道路は、直接にはいわきと関係がなかった。ところが、原発事故が起きたあと、浜通りの復興と再生を支える幹線道路の一つとして、小野ICから東側への延伸が決まった。

 いわきのマチに住む人間には無縁の道路かもしれない。が、阿武隈高地の山里で生まれ育った人間には、この道路の新設は気になる。

 道路の延伸は、報道では知っていた。しかし、どこをどう通るのかはよくわからなかった。

 去年(2023年)の夏、新盆で田村市常葉町の実家へ帰る途中、小野町内ではなく、夏井地区から滝根町へ直行する夏井川沿いの道路を利用した。

このとき、空中に架かる橋を見た。これが「シン・あぶくま高原道路」か。初めて具体的に道路のイメージがわいた。

マイクロツーリズムと称して、年に2回くらいは夏井川渓谷の隠居から小野町へ駆け上がる。

そのあと、小野ICから平田ICまで無料のあぶくま高原道路を利用し、道の駅ひらたで買い物をする。あとは国道49号を下っていわきへ戻る。

そのドライブの延長で、今度は小野ICから東へ、つまりいわきへ足を運んでみることにした。小野ICのループ橋にも興味があった。

小野IC付近は道路網がややこしいので、事前にシミュレーションをして、どことどこで左折するかを頭にたたき込んだ。が、やはり現場では少しとまどった。

ループ橋は進入するとこんな感じ=写真上1(撮影はカミサン)。さらに延伸部分に入るとほどなくトンネルが待つ。その先に滝根ICが設けられている=写真上2。

自動車道としては滝根ICまで2.6キロ、その先6.6キロは一般道(県道)として整備された。

矢大臣山の西北麓を走り、矢大臣山トンネルを抜けると、ほどなく閉校になった小白井小・中学校の前に出る。

ここまでくると、あとは頭に地図が入っている。川前の荻から下川内へ抜け、国道399号を利用していわきのマチへ戻った。

ほとんど山あいを通るので、景色を楽しむということはない。距離的にも短いので、あっという間に小白井へ着いた、という印象だ。木々は少し芽吹いたばかりだった。

この道路は県道小野富岡線と接続する。その意味では、浜通りの富岡から阿武隈の山々を越えて中通りに向かう幹線道路には違いない。

復興再生という意味もあるのだろうが、事故を起こした1Fは、安定しているとは決していえない。万が一のための「避難道路」でもあることを実感した。

ただし、平田ICへ向かう小野IC合流部は引き続き通行止めになっている。こっちの方は確かに困ったものだ。

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