2024年4月4日木曜日

渓谷にも春がきた

                     
    フェイスブックを見ていたら、夏井川渓谷のアカヤシオ(岩ツツジ)が咲き始めた、という投稿に出合った。4月2日のことで、花の写真はどこかの庭先にあるものらしかった。

前日の1日、ブログにこんなことを書いた。日曜日は何もなければ渓谷の隠居で過ごす。この時期の楽しみは、アカヤシオの花が咲いているかどうか、だ――。

その日曜日、3月31日は行政区の総会があって隠居へは行けなかった。翌月曜日は4月1日。年度末は過ぎたものの、回覧資料配りが待っていた。

そんなこともつづりながら、合間を見て隠居へ出かけ、アカヤシオの開花を確かめてこよう――そう締めくくった。

合間とは、日曜日ではなく、平日。アカヤシオ開花情報に触れて、3日の水曜日朝、天気が崩れる前にと、渓谷へ出かけた。

車に乗るとすぐ、カーラジオから緊急警報が流れた。宮古島・八重山地方と沖縄本島地方に津波警報が発表されたという。しかも、注意報ではなく、いきなり警報だ。

少しずつ状況がわかってくる。台湾東部沖でマグニチュード7.2(あとで7.7になった)の大きな地震が発生し、その影響で津波が起きた。カーラジオで津波情報を聞きながら、いつものルートを渓谷へ向かう。

神谷の田んぼ道に出ると、夏井川右岸・北白土の丘陵にピンクの色が点在している。ヤマザクラが咲き出したのだ。

左岸のどん詰まり、上神谷の丘陵も同様で、中腹にある住善寺の境内ではシダレザクラ(エドヒガン)がかなり開花していた。

国道399号~県道小野四倉線沿いではソメイヨシノも咲き始めたが、いまひとつパッとしない。鮮やかな白色のユキヤナギや黄色のレンギョウに負けている。咲き始めたばかりでは、それもしかたがないか。

渓谷では道沿いに満開のヤマザクラがあった。前に地元で聞いたところではオオシマザクラらしい。このサクラは別名「タキギザクラ」で、古来、雑木林に植えられ、燃料として利用された。

オオシマザクラが咲いているところは通称「百人小屋」だろうか。磐越東線を建設するため、作業員が寝泊まりしたところだと聞いた記憶がある。

さて、肝心のアカヤシオだが、江田駅前を過ぎ、椚平に入ると、対岸の急斜面がアカヤシオの花で点描される。それはよくわからなかったので、籠場の滝から牛小川にかけて、じっくり眺めることにした。

滝の手前に1台分の駐車スペースがある。そこから対岸を見ると、アカヤシオが満開だった=写真。谷に直結する前山は尾根まで花が咲いていた。

隠居の対岸の前山も同様、ピンク色の点描が始まっていた。しかし、それぞれの木も、エリアとしてもまだ5分咲きといったところか。

去年(2023年)よりはおよそ2週間遅い。といっても、去年はやけに早かった。平年の感覚でいえば、今年だって早い方だ。

なんとなく季節が前倒しになっているのを感じる。日曜日でいえば、7日。まずまずの見ごろになっていることだろう。

0 件のコメント: