琺瑯(ほうろう)引きの容器で「白菜の切り漬け」をつくっている間に、白菜用の漬物桶を洗って乾かしておいたら、すっかりタガが緩んでしまった。板と板との間にすきまさえできている。水を入れると、すきまから水がジャージャー漏れる。
こうなると、すぐには使えない。たらいに水を張り、そこへ水を入れた桶を浸けて、板にたっぷり水分を吸わせてやる。そうしないとすきまがなくならないのだ。
一昼夜、桶を水に浸けておいたら、やっと水漏れが止まった。
桶が桶でなければ白菜漬けはできない。白菜から水が出て初めて、白菜はしんなりと塩になじみ、昆布で旨味を、干したかんきつ類の皮やタカノツメで風味を増す。
白菜漬けは冬場の食べ物。作ってもあと2回くらいだろう。一度に2株、4キロ前後を漬け込むと、20日間くらいは食べられる。2カ月でざっと3回というのが、わが家の白菜漬けのサイクルだ。
3月、4月と白菜漬けを食べたら、黄金週間明けには糠漬けに切り替える。それが例年のパターンである。
そのとき、使い終わった桶をどう保管するか。使わないでおくと、やはり乾く。で、物置の暗い所に、タガが緩まないように伏せておく。重力を利用するのだ。伏せておけばほこりもたまらない。
桶は使い続けてこそ桶だが、使わないときにも桶の特徴を生かして保管してやらないといけないようだ。
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