2008年3月25日火曜日
総合図書館でピッ
いわき駅前の再開発ビル「ラトブ」に市の総合図書館が入居している。私はここでほぼ毎日、郷土の資料をチェックしている。新聞社にいたときには、記者が取材して書いた原稿をチェックして、いわきの「今」を理解したつもりになっていた。すべて自分でやり始めたら、理解が浅くて分からないことだらけである。いわきに限ったことではないとしても、1人の人間が立ち向かうには、いわきは広すぎるのだ。
手元に置きたい資料はたいがいコピーする。この前、地域を巡回する移動図書館「いわき号」から借りた本と、総合図書館から借りた本、計3冊の一部をコピーするために総合図書館へ持ち込んだ。
すると、ゲート=写真=で「ピッ」となったのだろう。すぐカウンターの女性がすっ飛んでき来て言った。「なにか手続きの終わっていないものがあるようなんです」。「ん? ここで借りたのが2冊と、移動図書館で借りたのが1冊あるだけなんだけど」。女性は3冊をカウンターへ持って行って「手続き」の再確認をした。なにやら同僚と話しているのが耳に入った。「移動図書館のは、そうなる」とかなんとか、男性が言っている。
「失礼しました」。女性が私に本を戻した。
<そうか>と、私は思った。
カウンターの脇のゲートは手続きの済んでいない本をチェックするためにあるのであって、移動図書館の本の「持ち込み」は想定していない。しかし、移動図書館の本にも電子的な仕掛け(ICタグ)がしてあるから、そして移動図書館ゆえに貸し出しは昔ながらの方法で行われるから、電子的な手続きは未了のままである。それを持ち込んだためにゲートが反応(正確には誤作動というべきか)した。
図書館はいろんな人がいろんな風に利用する。私のように、「持ち出し」ではなく「持ち込み」をする人間もいる。ゲートは「出る」「入る」に関係なく、通過したときに手続きを取っていない本をすばやく通知するだけだとしたら、実際そうなのだろうが、「持ち込み」に関してはまるで役に立たない。
疑われた人間も、「ピッ」となって職務を遂行したカウンターの女性も、これではなんだか嫌な思いをしてしまう。図書管理システムを構築した大手業者のスタッフが図書館の職員と一緒に仕事をしているはずだから、そのへんはうまく改善してほしいものだ。
持ち込んだときにゲートで「ピッ」となった本は、出るときにも「ピッ」となる。そんなことは嫌だから、カウンターの女性にわけを言って本を預け、ゲートの外の返却コーナーを経由して本を持ち帰った。
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