2018年4月30日月曜日

三つ葉入り雑煮もち

 夕刊のいわき民報でいわき市三和町の直売所「ふれあい市場」の<春・元気まつり>を知った。「昭和の日」の4月29日朝9時半から、「三つ葉入り雑煮もち」と「生産者自慢の一品料理」をふるまう――。試食サービスに目がくらんで、朝ご飯を食べずに出かけた。
 ほぼ5カ月前、師走最初の日曜日(12月3日)朝、夏井川渓谷の隠居へ行く前に、山をはさんだ「ふれあい市場」へ直行した。「暖暖まつり」が開かれた。けんちん汁(いわき地方では味噌仕立て、いわゆるトン汁)と生産者の一品料理をふるまうというので、やはり朝ごはんを食べずに出かけた。自分のブログで確かめた。われながら恥ずかしい。

 栽培ウド・ウルイ(ギボウシ)・梅干し・フキの油いため・あんこもち・じゅうねんもち……。まずは買い物をする。予定より30分早く、9時には夫婦で試食サービスの第1号、2号客になった。一品料理の子芋の煮っころがし・寒天のパイナップルあえ?・ウドとフキの油いため・たくあん・ウルイの酢みそあえ、その他。そこに吸い物の三つ葉入りの雑煮もちが加わる=写真。

 雑煮を食べ始めたら、次々にシルバー夫婦が試食コーナーに現れた。見ると、駐車場に車が並んでいる。8時50分ごろには4、5台だったのが、わずか10分で満パイ状態になった。

 今はマチ場に住んでいる。が、農山村で生まれ育ったという人が多い。春は親が採ってきた山菜を食べ、秋は同じようにキノコを食べた。マチ場とは違ったおふくろの味。とりわけ、団塊の世代から上の人の味蕾(みらい)には、農山村の食文化の記憶が色濃く刻まれている。で、私らと同様、試食サービスに引かれて車を走らせた夫婦が多かったのではないか。

「ふれあい市場」の側には、大型連休で遠出するマチ場の人たちを少しでも呼びこみたい、という思惑がある。シルバー世代は、長距離ドライブには二の足を踏む。三和地区は、平のマチから車でおよそ30分圏内だ。この30分が大きい。あれこれ考えないですむ。「安・近・短」でドライブ気分を味わえる。

「ふれあい市場」で朝めし代わりの雑煮もちを食べたあとは、山を越えた夏井川渓谷の隠居で、Tシャツ一枚で土いじりをした。大型連休2日目の日曜日、「昭和の日」は快晴・薫風の、気持ちのいい一日だった。

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