2020年6月12日金曜日

初物のキュウリを食べる

台所の軒下に植えたキュウリ苗が思ったより早く育っている。親づるの高さが1メートルほどになり、花を咲かせ始めた。
花が咲けば実が生(な)る。毎日、実の生長を観察していたら、5センチほどの水平の実がある時から下がりはじめ、さらに肥大が進むと垂直になった。垂れ下がるとたちまち大きくなる。おととい(6月10日)は15センチほどだったのが、きのう早朝には20センチ弱になっていた=写真上。キュウリは夜に大きくなる。

きのうは東日本大震災の月命日。それに合わせて少し早いかなと思ったが、このキュウリを摘み、鎮魂と初物の報謝を兼ねて床の間に飾った=写真下。
  きのうも晴れて夏のような暑さになった。午後には雨になるという予報だった。それもあるのだろう、昼のニュースで、九州北部から東北南部まで一気に梅雨入りしたことを知る。拙ブログで確かめると、東北南部の梅雨入りは去年(6月7日)より4日遅く、平年(6月12日)よりは1日早い。

夜、晩酌のつまみに初物のキュウリを刻んで、味噌(みそ)をつけて食べた。断面が電灯の光を浴びてキラキラしている。水分が表面にしみているのだ。キュウリは全体の90%余が水分だという。新鮮なキュウリとはそういうものなのだろう。ところが、時間がたつとこのキラキラが消える。水分が蒸散するのも早い。

キュウリは7月になると、あちこちから届く。糠床は、これは浅漬け用。それとは別に、古漬け用の甕(かめ)も用意して、食べきれないキュウリを十字に敷きつめて塩漬けにする。そうすれば秋以降、場合によっては春先まで食べることができる。

6月に入って暑い日が続いた。キュウリの浅漬けだけでなく、古漬けも食べたくなった。古漬け用の甕を出すには早い。糠床に4日も5日も漬けたままにしておく。あめ色になったキュウリを食べるときに取り出し、刻んで水につけ、塩分を減らして食卓に出す。これはこれでご飯にあう。

夏井川渓谷の隠居の菜園にもキュウリの苗が3株ある。育ちは悪いが、新しい葉が出始めた。少しは期待が持てるようになった。7月も後半に入ると、一度に10本、いや15本くらいは採れるかもしれない。そんなことを想像するだけで楽しくなる。

夕方に降りだした雨は、夜に入るとけっこう強まった。雨が上がったけさ、軒下のキュウリを見ると、葉のへりだけでなく中央の表面にも水玉ができていた。梅雨入りしたとたんに地中と空からたっぷり水分を受け取って、アップアップしているのかもしれない。きょうは、水はやらない。

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