2020年6月14日日曜日

川前にクマ!

 夕刊(いわき民報)で、いわき市の山間部・川前町でクマが目撃されたことを知った=写真。見出しを見た瞬間、「またあそこでは」と思った。記事本文を読むと、前に足跡が見つかった場所の隣接地区だった。
 クマがいた場所は「川前町下桶売字荻地内の吉間田集会所付近の休耕田」。時刻は「6月11日午後6時50分ごろ」だという。夏至までもうすぐ。この日の小名浜の日没時間は同6時56分だ。山間部の荻地内も、夕日は山の陰に隠れたかもしれないが、まだあたりは明るかったことだろう。イノシシをクマと見間違えるはずもない。翌日には「直径6~7センチの足跡」が確認された。

 私の「またあそこでは」は、8年前の2012年7月31日のことを指す。当時の拙ブログによれば、田村郡に接する「川前町上桶売字大平地内」でツキノワグマの足跡が確認された。夏井川渓谷のわが隠居からは、車で20分ほど山中に分け入ったあたりだ。隠居に回覧チラシ「クマにご注意」が差し込まれていて、それでクマの出没場所が近いことを実感した。

 上桶売にはいわき市で二番目、ほかの町村にまたがらない山としては一番高い鬼ケ城山(887メートル)がある。南麓にキャンプのできる「いわきの里鬼ヶ城」が広がる。山の北側を、上桶売から下桶売、さらには川内村へと、小白井川(木戸川支流)が流れる。

県道小野富岡線が小白井川に沿って東西にのびる。下桶売地内に「上吉間田橋」や「吉間田大橋」がある。今度はそのあたりで目撃されたのだろうか。

 8年前の回覧チラシには①出合わないようにするための心構え②出合ったときの対処法――が書かれていた。なかで注意を引いたのが、「クマは夜間や朝夕など活発に行動するため、特に注意が必要。朝早くの農作業等は、必ず音のするものを身につける」だった。

もともと阿武隈高地には、クマは生息していない、といわれてきた。が、近年は目撃情報が絶えない。今度の記事にも「平成25年6月22日にも同町下桶売字志田名(しだみょう)地内で目撃情報や足跡が確認されて」いる、とある。志田名は荻の南に位置する。水系からいうと、夏井川支流の鹿又川流域だ(荻地区そのものが小さな分水嶺になっている)。

平成25年といえば、東日本大震災の2年後、上桶売でクマの足跡が確認された翌年ではないか。拙ブログでは、これについてはまったく触れていない。ネットでも確かめられなかった。このときはうっかり見落とし、聞き逃してしまったか。

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