2024年8月28日水曜日

いつ改修される?

                             
 いつになったら改修されるのだろう。夏井川渓谷の隠居へ行くたびに、疑問に思う個所がある。渓谷でも最も道が狭い県道小野四倉線の竹ノ渡戸地内だ。

山側の急斜面にはワイヤネットが張られている。谷側は路肩が崩れて、何年か前からカラーコーンが置かれたままになっている=写真。いっとき改修工事が行われたと思ったら、途中で終わってしまった。

この間、ワイヤネットが張られた山側からせりだしている大木が茶髪になった。ナラ枯れだった。

空中に電線と電話線が架かる。しかも、樹幹はほぼ道路の真上にきている。近い将来、間違いなく落枝・倒木が起きる。下を通る車だけでなく、渓谷に点在する小集落のライフラインが断たれかねない。

 隠居のある牛小川の住民もやはり同じ思いでいた。秋の終わりに家を訪ねると、竹ノ渡戸のナラ枯れ木の話になった。「陳情しようと思っている」という。

それから1カ月余りたった師走の日曜日、竹ノ渡戸を通ると、ナラ枯れ木が伐採されてなくなっていた。ひとまず頭上の不安は解消された。

 隠居からの帰りは必ず、ロックシェッドの先にある別のナラ枯れの大木を見る。すでに枝は枯れ、幹にキノコが生えている。幹が折れるのは時間の問題だろう。

 渓谷では絶えず落石や落枝が起きている。大雨になると冠水や路肩崩落の危険もある。たまたま人命や財産を脅かすまでには至っていないだけだ。

 東日本大震災が起きたときにはしばらく通行止めになった。隠居へは国道399号の横川地区から江田地区へと、母成(ぼなり)林道を迂回して出かけた。

 令和元年東日本台風では、小規模な土石流や落石、土砂崩れ、路肩崩落などが相次いだ。

去年(2023年)は7月、渓谷の急な崖と谷がゆるやかになり、尾根が低くなって平地に滑り込む高崎地内で県道が陥没した。

谷側はコンクリート護岸で守られている。その護岸の内側の土がえぐられてなくなった。

8月下旬から9月初旬にかけて工事が行われるという予告の看板が県道に立ったが、そして工事は行われたが、いまだに仮信号機は撤去されずに残っている。工事はまだ終わっていないのだ。

 それだけではない。同年の7月中旬、竹ノ渡戸の隣、香後地内で谷側のガードレールが大きくへこんでいた。

最初、交通事故かと思ったが、車がぶつかったにしてはへこみが激しい。山側のガードを越えて大木が根元から折れて倒れたのだった。

竹ノ渡戸のカラーコーンは、もう見慣れた風景だ。が、道路の中央部に、鉄骨とガードレールを組み合わせた防護柵があるのに、最近気づいた。前からあったかどうか、わからないが、なぜなのか疑問がふくらむ。

 ワイヤの張られたがけ側は水がしみ出し、アスファルト路面がでこぼこになっている。そちらまで破壊が進んで道路が寸断されることがないように――。毎回通るたびに不安がよぎる。

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