2024年10月21日月曜日

日替わりで夏から冬に

                         
   10月20日の日曜日は、朝6時過ぎに起きた。戸を開けたとたん、寒風が吹きつけてきた。

前日の土曜日は汗ばむ陽気だった。いわき市山田町では、最高気温が30.3度の真夏日になった。

 夏から冬へ――。いきなり気温が下がり、体が悲鳴を上げた。長そで1枚ではとてもしのげない。急きょ、ジャンパーを引っ張り出して行政区内を巡った。

この日早朝、住民総出で一斉清掃が行われた。いわき市が毎年春と秋の2回実施している、まちをきれいにする市民総ぐるみ運動の一環だ。

私は区の役員のほかに保健委員を兼務している。参加人数とごみの種類を記した実績報告書(はがき)を市に出して初めて、私の総ぐるみ運動が終わる。

実施計画書の提出に始まって、ごみ袋・土のうの受け取り、実施日の回覧・ごみ袋配布と、事前の準備は1カ月に及ぶ。

まずは清掃を実施中の区内を一巡して、おおよその参加人数を把握する。さらに、作業が終わったあと、指定した集積所を回ってごみ袋の中身をチェックする。

ごみは、燃やすごみ・草木類・剪定枝・燃やさないごみ・土砂の五つに分類される。土砂は土のうに入れるので、一般のごみとは別の1カ所を集積所に指定した。

一般のごみについては、あらかじめ4項目の記入スペースを設けた手づくりの「調査表」を用意し、集積所を回りながら中身と袋をチェックした。

調査表をつくってからは事務処理が楽になり、朝8時前にははがきを投函して、いつもの日曜日を楽しめるようになった。

今年(2024年)もやや遅めの朝食後、夏井川渓谷の隠居へ出かけた。少し土いじりをして庭を一巡すると、11時近くになった。やはり風が冷たい。今季初めて首にマフラーを巻きたくなった。

朝から忙しかったので、昼食はどこかのんびりできるところで――。「海まで行く?」「いいね」となったものの、薄磯のカフェ「サーフィン」は、第3日曜日は休みだったはず。「では、川内だな」

亡くなった陶芸家の友人の家が下川内の木戸川沿いにある。娘さんが2年前、自宅敷地内にある古民家「秋風舎」をカフェに改装した。

海(薄磯)のカフェも、山(川内)のカフェも、隠居からの距離と時間はそう変わらない。

隠居から夏井川の支流沿いに「スーパー林道」(広域基幹林道上高部線)を駆け上がり、川前から下川内へ抜けて、ほどなく秋風舎に着いた。

囲炉裏では炭火がはぜていた=写真。「昨日は窓を開け、今日は初めて火をおこした」のだという。

2年前も同じように総ぐるみ運動を終えて隠居へ行き、昼はお祝いを兼ねてプレオープンしたばかりの秋風舎を訪ね、カレーを食べた。それを思い出した。

炭火をながめながら、せわしかった朝の総ぐるみ運動を振り返る。冬のような寒さが参加人数とごみ袋の数に影響したのでは……。人数も、ごみ袋の数も、この何年間のうちでは最も少なかった。

ふだんから清掃をしているので、ということもできる。が、高齢社会のあらわれだとしたら、という思いもぬぐいきれなかった。

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