2024年10月24日木曜日

久しぶりの学習発表会

                     

   地元の小学校で学習発表会が開かれた。学区内には八つの行政区がある。区長や同窓会関係者などが招待された。この何年か、コロナ禍で来賓の招待が中止になっていた。久しぶりの観覧である。

体育館のステージが発表の場だ。これは従来通り。ところが、観客である保護者は学年ごとに入れ替わる、という方式に変わっていた(でないと、収容しきれない)。

 逆に言えば、保護者は自分の子どものステージしか見られない。1年生から6年生まで、すべてのステージを観覧できるのは来賓だけ、ということになる。

 今はだれもがスマホで動画を撮り、SNSにアップしようと思えば簡単にできる、そんな時代になった。

 保護者が入れ替わるたびに、個人情報保護の観点からSNSに投稿するのは遠慮してほしい、というアナウンスが流れた。もちろん、撮影禁止ではない。

自分の子どもの演技や演奏を記録に残したい。一方で、子どもたちが演技に集中できる環境を維持したい。両方の思いを満たす会場レイアウトと入れ替えだったのだろう。

 5月には運動会に招待された。そのときも、「あれっ」と思ったことがある。「運動会」が「スポーツフェスタ」と改称されていた。

だから、ほんとうは運動会ではなく、スポーツフェスタと書くべきなのだろうが、古い人間にはやはり運動会の方がピンとくる。

 あらかじめ学習発表会のプログラム=写真=で内容を把握しながら、劇を見、演奏を聞いた。

1年生は劇「がっこうのきらいなおうさま」を披露した。学校嫌いな王様に学校の楽しさを、実例を示しながら教える劇だ。入学して半年。子どもたちの一生懸命さが伝わってきて、見入った。

 運動会、いや「スポフェス」のときにも感じたことだが、今の小学生のダンスは動きが速い。

 2年生のダンス表現を見ながら、アイドルグループの一糸乱れぬ踊りを思い出した。ゴーゴーダンスが精いっぱいの人間には、別の国の、別の時代の、別のダンスを見るような感じがした。

 3年生は劇、4年生はダンス・合唱奏、5年生は表現運動。そして、6年生は劇「千と千尋の神隠し」だった。

 「千と千尋――」は2時間半の名作アニメを、自分たちで30分の台本に仕上げ、必要な道具もすべて自分たちでつくり上げたという。

迫力の「湯婆婆(ゆばーば)」をはじめ、「釜爺(かまじい)」や「カオナシ」たちのしぐさや小道具がおもしろかった。

「小学校最後の発表会。みんなで力を合わせて頑張ってきた姿を、お家の人に見せたい!」

プログラムの文章を読んでいたこともあって、ラストシーンになるとなぜか目頭が熱くなった。

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