いわき市内6図書館と2台の移動図書館は図書館情報システムでつながっている。中央図書館がいわき市文化センターからいわき駅前再開発ビル「ラトブ」に移転し、総合図書館としてオープンしたのに合わせ、同システムが更新された。
以来、12年目。平成25(2013)年に次ぐシステム更新(機器更新)だと思うのだが、きのう(2月15日)から28日まで、移動図書館を含むすべての図書館が臨時休館に入った。同時に、ホームページでの資料検索や予約も一時休止になった。一斉休館は、東日本大震災のときにも経験した。
総合図書館を日常的に利用している人間には、休館はもちろんだが、ホームページの休止がこたえる。
最近はキノコに集中して本を借りてきた。「楽しむ」より「調べる」が多い。5~6冊借りてはパラパラやり、2~3日後には返して別の本を借りる――を繰り返していたが、これからほぼ半月はそれができない。
休館中はどんな本と付き合うか。いちおう考えて選んだのが、龍應台『台湾海峡一九四九』(天野健太郎訳)、『図説・中国文化百華』第10巻(木村春子「火の料理 水の料理」)のほかは、ご覧の7冊=写真=だ。
日常の暮らしのなかでは次々に疑問、興味がわく。すべて答えを見つけられるわけではないが、一つ二つにしぼれば調べてわかることもある。『台湾海峡一九四九』は訳者の死がきっかけだった。どんな本をどう訳しているのか。訳者の生き方・思想が知りたくなった。キノコは、よその国ではどう受け入れられているのか、という文化史的な興味からだ。
さて――。今度の機器更新に合わせて、図書館情報システムはどんなバージョンアップがなされるのか、期待が膨らむ。
ホームページで<郷土資料のページ>が公開されている。新聞・地図・絵はがき・企画展示・その他の5ジャンルがある。平成25(2013)年3月から、私は、いわきで最初に発行された民間新聞「いわき」(明治40年)をはじめ、昭和50年代初期のいわき民報まで18紙の地域新聞を、家にいながらにして読んでいる。この6年間にプリントアウトしたデータは膨大な量になる。
同30(2018)年11月1日には、東北日日をはじめ、磐城調査新報・磐城立憲新報・平新聞(福總新聞)・磐城中正新聞など18紙が新しくデジタル化された。現在唯一の地域紙いわき民報とはライバル関係にあった戦後の常磐毎日新聞も読めるようになった。
デジタル化された地域新聞は、年月日でしか閲覧できない。キーワードで検索ができれば、郷土史の調査・研究が飛躍的に進む。システムの恩恵にあずかれる。今回はどうか。そこまではいかないとしても、いつかそうなれば、いわきの近現代史を調べてみようという若い人が輩出するはずだ。
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