2019年2月23日土曜日

大きいナメコがいい

 スーパーや道の駅へ行くと、必ず栽培ナメコを買う。最近は、傘ができたばかりの幼菌よりは、成菌に近い大きめのものを選ぶ。店の品ぞろえも幼菌だけでなく、傘の開きかけた成菌を並べるようになった=写真。
 大きいナメコはぬめりが強い。たいていは豆腐とナメコの味噌汁にする。味噌汁にぬめりが溶け出して、ナメコだけでなく味噌汁も喉ごしがいい。ぬめりの正体はムチン。食物繊維のひとつで、胃や鼻の粘膜を丈夫にするらしい。ナメコ自身の乾燥も防ぎ、防寒コートの役目も果たすという。

 東日本大震災時、1Fが事故を起こして放射性物質をばらまいた。以来、いわきでも野生キノコは食べたり出荷したりできなくなった。

栽培キノコにブナシメジやマイタケがある。マイタケは天然ものを一度採っただけ。ブナシメジは、暖地のために採ったことはない。それで、慣れ親しんでいた栽培ナメコがウラベニホテイシメジやタマゴタケ、ナラタケ、その他もろもろのキノコの舌ざわり・味・見た目の象徴になった。

 2週間ほど前、いわき昔野菜フェスティバルが開かれた。打ち上げは、昔野菜保存会の会員でもある中華料理店で開かれた。フルコースに近い料理のなかで、青のりとナメコ(大)の茶わん蒸しが出た。口当たりがさっぱりしていた。なにより、組み合わせが意表をついていて、おもしろかった。いわきでは、今、地物の創作料理がふんだんに食べられる。

1970年代、フランス料理に革新の波が生まれた。「ヌーベル・キュイジーヌ」(新しい料理)という。原発震災後、いわきの生産者と料理人の間に、食の原点に立ち返った関係が再構築される。こういったら「オーバーな」といわれるかもしれないが、料理名は同じでも中身が、中身に込められた栽培者・シェフの心が「ヌーベル・キュイジーヌ」を生んだように思えてならない。

 青のりとナメコの茶わん蒸しをつくったシェフは、以前は小粒のナメコを麺に使っていたように記憶する。私が大きめのナメコを食べるようになったときに、ナメコ(大)が茶わん蒸しに使われていた。いよいよ大きいナメコが消費者から好まれるようになってきたのでは、と内心喜んだものだ。

きのう(2月22日)も朝、食卓にナメコと豆腐の味噌汁が出た。最初のころは「大きすぎる」といっていたカミサンが、「大きいナメコは味があるね」に変わっていた。ナメコはもちろん、いわき産。

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