生ごみを埋めたあと、三春ネギの苗床と、栽培に失敗した未熟白菜の様子を見ながら、きょうはなにをするか、考えた。ネギ苗は追肥をしたばかり。白菜はヒヨドリにつつかれる心配がある。ヒヨドリに食べられるなら人間の胃袋に入れた方がいい――というわけで、“ミニ白菜”を4個カットした=写真。
それが終わると、やることはない。あとはこたつに入って昼食をとり、ラジオ(NHK第1)を聞くともなく聞いて過ごした。
お昼のニュースのあとは「のど自慢」だ。「合格だな、これは」。うまい人にはすぐ反応し、予想に反して鐘が二つだとガッカリする。きのうは主に中・高校生が合格した。
ラジオでは顔やスタイルが分からない分、声に意識が集中する。合格した中学校の生徒会副会長(男子)は立派な大人の甘い声だった。この子の声は歌手向きだ。どこのなんという子か知りたくなった。
のど自慢が終わると、タレントの山田邦子とアナウンサーが司会の「日曜バラエティー」だ。きのうは途中、「天皇陛下在位30年式典」の生放送が入った。式典は1時間ほどで終わったが、ラジオの特性なのかどうか、「おやっ」と思うことが二つあった。
一つは、女優波乃久里子さんの息遣い。両陛下の御製(短歌)を朗読した。ところが、始まる前に息遣いが聞こえてくる。ふつう、放送ではありえないことだ。緊張しているのがありありとわかった。声も少し震えていた。
お言葉を述べられた天皇陛下も、後半、お言葉が途切れた。そのあと、「なに? あ、そうか、これだ」という言葉が入って、朗読を再開された。ラジオだから想像するしかなかったが、きっとそばに美智子さまがいて、アドバイスを受けたのだろう。あとで、ユーチューブを見たら、そのとおりだった。「何?」のあとに、美智子さまの「違うんです」という言葉があったが、ラジオでは聞こえなかった。
今朝の新聞にそのときの様子が描かれている。「陛下が原稿を読み間違え、冒頭の言葉に戻ってしまった。/隣に立つ皇后さまはすぐに小声で話し掛け、正しい紙を示してフォロー。陛下は皇后さまに『どうも』と優しい声でいい、再び読み始めた」
国民の代表として祝辞を述べた2人のうち1人は、わが福島県の内堀雅雄知事だった。「大地震」という言葉は、メディア的には「おおじしん」だ。が、巨大地震の意味なのか「だいじしん」と読んだ。これも「おやっ」といえば「おやっ」だった。
ラジオだからこそというべきか、胸にしみたのが天皇作詞・皇后作曲の琉歌「歌声の響」だった。沖縄出身の若い歌手三浦大知が歌った。目をつぶって聴いていると、母親が赤ん坊を抱くように「レラ抜き音階」が体を包んだ。
しかし、なによりも私には、夫婦としての両陛下のふだんのやりとりが垣間見えた「なに? あ、そうか、これだ」が一番だった。
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