きのう(7月7日)朝、隠居へ出かけた。午後には、若い知人夫妻が下の庭に密生しているヨシを刈りにやって来る。が、この雨だ。来てもらっても仕事にならない。気の毒だから延期を――と思っていたところへ、ケータイが鳴った。「昼食をとってから行きます」
知人は2年前、第三次産業の世界から第一次産業の世界に転身した。前に拙ブログで紹介した「林業女子」だ。同じ職場で知り合った男性と結婚した。それを機に、また街の仕事に戻ることにしたという。
ご主人と初めて会った。山仕事は雨が降ったら休み。しかし、休んでばかりはいられない。雨が降っても、しなければならない仕事がある。下草刈りがそのひとつ。カミサンが夫妻と話し合って、下のヨシは日を改め、上の庭だけを刈ることにした。
上の庭だけでも分校の校庭くらいの広さがある。隠居の前の部分は、カミサンが草引きを続けてきた。それ以外は枝垂れ桜の樹下まで夏草に覆われている。
私は朝、フード付きのコートを着て、倒伏した三春ネギの苗を立てながら、左右前後から土を寄せた。それから少しそばの草をむしったが、手作業では限りがある。
隠居の中では、除湿を兼ねて石油ストーブとヒーターがついている。フード付きのコートとはいえ、少しは雨がしみる。土いじりを終えると、コートをヒーターの近くの鴨居につるし、こたつもつけて冷えた体を温めた。カミサンは合羽を着て草むしりを続けた。
私に比べたら、山仕事のプロはいでたちが違う。雨具にヘルメット、ガードフェイス(スズメバチや石はねなどから顔を守る)、手袋と、完全防備で刈払機を操作する=写真。一服をはさんで2時間ほどで庭がきれいになった。
そういえば、小川町の夏井川を水源とする農業用水路・小川江筋に軽トラが何台も止まり、至る所で草刈りが行われていた。7月最初の日曜日は草刈り日と決まっているらしい。山や田畑を相手に仕事をする人たちには、小糠雨くらいはなんともない? プロの仕事に敬服し、恐縮して、やがて胸中に青空が広がった。
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