おととい(7月7日)の日曜日、マイ皿を持って、いつもの魚屋さんへカツオの刺し身を買いに行く。と、若だんながすまなさそうな顔をして、「これしかないんです。足りない分はタコにしますか」。いつもの3分の1だ。しかたない、カツオとタコの盛り合わせにしてもらった=写真。
カツオが北上してこないのだという。先週の日曜日にも同じことをいっていた。北上を阻んでいるのは海水温の低さだ。まだ南にいるので、脂ものっていない。
ネットに6月16日付の河北新報の記事がアップされていた。宮城県気仙沼港に1カ月もカツオの水揚げがない。「群れ北上せず漁に打撃」と見出しにあった。例年だと、茨城県から三陸沖まで北上する漁場が、三重県から神奈川県沖にとどまっている。それで、近くの千葉県勝浦漁港などへの水揚げが多いのだそうだ。水揚げ日本一の気仙沼はむろん、その手前にある大消費地の小名浜港も、カツオを水揚げするには遠い。
それからもう3週間がたつ。最新の情報を求めて検索を続けると、「みなと新聞」に出合った。紙メディアでいうと、業界紙だろうか。伊豆諸島に停滞していたカツオはようやく北上を始めた。7月に入って福島県沖に漁場が出現した、ともある。「今後、群れは水温の上昇とともに北上する見通し」。そもそもの低温は「黒潮大蛇行の影響」なのだとか。
マイ皿にあふれるほど盛り付けられたカツ刺しなら、すりおろしにんにくとわさびをまぜた醤油につけて食べる。にんにくだけだと次の日がきつい。わさびがそれをやわらげてくれる。しかし、今回はタコが入っている。カツ刺しも15切れくらいしかない。わさびだけにした。なんともさっぱり、あっさりした味だ。カツ刺しを食べているという実感が薄い。
天気もよろしくない。小糠雨か曇りの日が続いている。福島地方気象台はきのう午後3時すぎ、「日照不足と低温に関する福島県気象情報」を発表した。中・浜通りでは6月28日ごろから日照時間の少ない状態が続いている。この状態は、今後2週間程度は続く。農作物の管理などに十分注意を――。栽培している三春ネギが心配だ。
というわけで、ここ数日は長そででないと肌寒い。晩酌の焼酎も水ではなく、お湯割りにしている。カツオの群れが北上してくれないことには、いわきの夏は始まらない、いやつまらない。
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