日曜日は夏井川渓谷の隠居で過ごす。週1回のルーティンだが、行くたびに“発見”がある。そこがおもしろい。
冬場は毎回、三春ネギを数本、辛み大根を1本収穫する。それが終わると、敷地の境に積み重ねた剪定枝や下の庭を見て回る。
剪定枝に冬キノコのエノキタケが発生しているかもしれない。庭にはフキノトウが頭を出しているかもしれない。
エノキタケは冬の初めに確認したが、すでに老菌化していた。以後は姿を見ない。フキノトウは1週間ごとに頭が大きくなっている。
新年(2023年)は、元日が日曜日だった。年末に田村市の実家で不幸があったので、「りんぼう」ともちは元日当日に飾った。
いつものルーティンで、三春ネギと辛み大根、それにフキノトウを収穫した。元日には、そんなことをしてはいけないのかもしれないが、ここは正月様に頭を下げるしかない。
で、その1週間後。つまり、1月8日には家の正月飾りを含めて、隠居の庭のドラム缶で「おたきあげ」をした。
いつものように、三春ネギと辛み大根も収穫した。フキノトウは、「もう少し大きくなるのを待とう」ということで、今回は摘むのを控えた。
隠居の玄関そばにカエデの若木がある。その近くに小さな鳥の羽が散乱していた。全体に灰色っぽい。一部、先端が橙色のものもあった=写真。
前にも鳥の羽がまとまって落ちていたことがある。拙ブログによると、2年前の2月13日の日曜日に、母屋と風呂場をつなぐ坪庭に茶色がかった羽がいっぱいあった。
それから1年半たった去年9月4日の日曜日。菜園と県道側の土手の間に植えてあるアジサイの根元に黒っぽい羽根が散らばっていた。
隠居は、ふだんは人けがない。それを知る猛禽が安心して食堂に利用しているようだ。同一個体か、別々の個体かはわからない。オオタカかどうかもむろん不明だ。
鳥の羽の模様と色から、坪庭のものはツグミらしかった。菜園の方は、ヒヨドリのようだが、キジバトの線も捨てきれない。たぶん、キジバト。そんなところで検索は終わった。
今回はどうか。小さな羽の灰色と、かすかな橙色から連想できる鳥は、ツグミでなければジョウビタキの雄だ。
それをキーワードに検索すると、似たような羽に出合った。やはり(というか、たまたまだが)、ジョウビタキの雄の「上尾筒(じょうびとう)」らしいことがわかった。
断定はむろんできない。が、秋、隠居の庭に真っ先に現れた冬鳥がジョウビタキの雄だった。
見晴らしのいい場所で尾を振り、頭をぴょこっと動かしては、「ヒッヒッ、カッカッ」と鳴く。しかも、そんなに人間を恐れない。割と簡単に写真は撮れるのだが、スズメ並みの小ささだから、拡大するとぼやけてしまう。
庭に現れると楽しいあの鳥が今回は猛禽の犠牲になったか……。しばしそんな感慨にひたった。
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