年末、ふるさとの田村市で葬儀があった、息子の車で出かけた。最初、私は自分の車で行くつもりでいたが、カミサンに強く止められた。
では、磐越東線を利用して船引駅で降り、あとはタクシーで向かうか――。そう思っていたら、息子一家も参列するという。ちょうど1人分空きができたので便乗した。
私は、実家への行き帰りには一般道しか利用したことがない。ルートは主に三つあるが、定番は夏井川沿いに田村郡小野町~田村市に駆け上がり、国道288号に出るルートだ。国道沿いに実家がある。
帰りは国道288号を東進し、双葉郡大熊町で「山麓線」(主要地方道いわき浪江線)に折れる。あるいは、川内村に入って国道399号を利用して小川町に、ないしは県道経由で川前町に抜ける。この逆のルートで実家へ行くこともあった。
今回はしかし、息子の運転だ。息子に従うことにした。田村市常葉町に入ってからだと、毛細血管のような細道まで頭に入っている。それでも、口出しはしないと決めた。
磐越道を利用するという。のっけから驚いた。どこで降りるのか。頭にあるのは小野IC(小野町)と三春船引IC(田村市船引町)だ。どちらで降りても、実家まではしばらく一般道を走らないといけない。
その中間に「田村スマートIC」(田村市大越町)ができたという。カーナビに表示された場所を見ると、実家のまちとはおおむね一つ山をはさんで向かいあっている。ここで降りれば確かに近い。
ただし、このICは「ETC専用」とあった。つまり、自動で通行料金を支払うETCカードを車に装着していないとゲートは開かない。
いわき中央ICから「おやっ」の連続だった。ETC専用のゲートをくぐる。常磐道から磐越道に乗り換える。田村スマートICで降りる。
そこからは国道349号経由で、カーナビに従って田村市常葉町へ向かう。今まで利用したことのない山道に入る。と、峠を越えて大滝根山の西麓に出た。このルートでふるさとに入るのは初めてだ。
動物注意の標識はタヌキのほかにイノシシがあった。黄色地の菱形で、あとで高速道の動物標識を検索したら、イノシシにはいろんなデザインがある。いわきのイノシシは「猛進」ではなく、とことこ歩いている姿だった。
自分が運転しているときは、これらをチラッと目にして通り過ぎるだけだった。助手席に座っていたからこそ、カメラを向けることができた。
いわき市境の案内標識には「フラガールが生まれた街」とあった。その下にはフラダンスを踊る女性と花。花は「市の花・ツツジ」ではなく、「ハワイ」を連想させるハイビスカスらしい。
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