2016年4月24日日曜日

ワンカップが道に

 空き缶・びんのポイ捨てが後を絶たない。人目につきやすい街なかはともかく、農山村部ではあちこちで見られる。
 夏井川渓谷のわが隠居の前、JR磐越東線と並走する県道小野四倉線もポイ捨てゾーンらしい。日本酒のワンカップがあった。庭にまで転がってきたものもある=写真。このごろはさいわい見かけない。

 ワンカップの空きびんをどう解釈したらいいのだろう。隠居の前あたりに来て、ワンカップの中身が空になる。で、車の窓を開けてポイ捨てをする。“犯人”は助手席の人間で、運転席の人間ではない(と思いたい)。運転席の人間なら「酒飲み運転」になる。別の日にも同じ空きびんがあったということは、同じ道を毎日往復し、同じ時間にワンカップを買い、飲むのが習慣になっているのだ。

 渓谷を縫う県道のガードレールに新たなへこみができていることがある。この20年余、通い続けているからこそわかる小さな異変だ。地元の人間は「酒酔い運転だっぺ」という。ガードレールを飛び越えて谷底へ転落する車もかつてはあったそうだ。

 先日は渓谷に入る手前、夏井川と並行する県道のガードレールが一部はずれて、ロープが張られていた。昼間、車がガードレールを飛び越えて川に落ちた。道路から水面まで5メートルはあるだろうか。ニュースにはならなかったから、けがをしても軽傷ですんだらしい。このケースはおそらくスピードの出しすぎが原因。
 
 ある集まりでワンカップの話をしたら、「ウチの方でも……」と平地の郊外の人間が応じた。除染作業などで往来する車が急増した。それに比例してアルコール類を含む空き缶・びんのポイ捨てが増えた。なかには運転手が……。いやいや、それはないだろうと思いつつ、路上の危険度は前より上がっている――そんな懸念もふくらむのだった。

0 件のコメント: