2016年4月9日土曜日

キョウイクとキョウヨウ

 年度替わりにはいつもそうだ。自分の、家の、その他関係する団体の用事が束になって押し寄せてくる。そういうときこそ楽しまないと。
 道端にタンポポが咲いている。花の根元の総苞(ほう)片を見る。反っていればセイヨウタンポポ、反っていなければニホンタンポポ。1週間前、夏井川渓谷の隠居へ行って小道を歩いていたら、タンポポが咲いていた。総苞片を見た。ニホンタンポポだった。セイヨウタンポポに負けずに生きている――。

 人間がつくったソメイヨシノは、葉が開く前に花が咲く。天然のヤマザクラは花と葉が一緒だ。ヤマザクラの花は地味だが深い落ち着きがある。ソメイヨシノははなやかだ。それにも引かれる。

 たとえば――。義弟を車に乗せて福島労災病院へ行く。内郷駅平線の坂道を下ると、真正面にいわき翠の杜高校のソメイヨシノの花が見える。その帰り、夏井川の右岸道路~六十枚橋~夏井川左岸堤防のルートを通ると、新川堤防(夏井川支流)の、いわき市北部浄化センター(夏井川左岸)=写真=のサクラに出合う。さらに上流には平・塩のサクラ並木がある。

 出かけるから、あるいは動くから出合える花たちだ。それはなにも特別なことではない。たまたま前日、こんな小咄(こばなし)を聞いた。「認知症にならないためにはキョウイクとキョウヨウが大事」。

 キョウイクは「今日、行くところがある」、キョウヨウは「今日、用がある」。ボケないためにはそういう日常を送ろうという話だった。なるほどキョウイク、キョウヨウか。60歳を過ぎたらボランティアを――に通じる。

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