農作物に害を与える動物として、イノシシ・ニホンジカ・カモシカ・ニホンザル・ツキノワグマ・カラス・ハクビシンの7種類を挙げ、昨年度との増減、今年度の被害状況、被害作物、集落で実施した対策などを尋ねている。
いわきの平地にあるわが行政区は、田畑を宅地化してできた都市近郊住宅地。農家が主体の隣の区から分離・独立した新しい区なので、農家は1軒もない。昨年度もそうだったが、質問にどう答えたらいいものか悩んだ。
イノシシは丘を一つ越えたほかの行政区に出没し、農作物に被害を与えている。とはいえ、わが行政区まではめったにのしてこない。カラスはもちろん、「燃やすごみの日」に生ごみを狙ってやって来る。ハクビシンも輪禍に遭った死骸を見ているので、いることはいるのだろう。が、集落全体で対処しなければならないほど問題になっているわけではない。結局、カラスの数の増減くらいしか回答できなかった。
街場の行政区では、どこもそんなものだろう。が、郊外の行政区では状況が一変する。丘を越えた行政区では今も檻を使ったワナ猟が行われている。
わが隠居のある夏井川渓谷の小集落にもイノシシが出没する。先の日曜日(12月1日)、隠居へ行くと、庭が荒らされていた=写真上。
庭の奥に菜園がある。今は実生の辛み大根が少し、それに採種用の三春ネギが数本植わってあるだけだ。
2年半前の2017年5月には、庭の下のヨシ原が一部ほじくり返された。10年ほど前には菜園のそばの土手が激しく荒らされた。おそらくミミズ狙いだが、ネギにはなぜか近寄らない。香辛野菜が苦手なのだろうか。
農作物が無事なら草引きをする手間が省ける、というものだ。今回もそう感じたが、ほじくり方がおとなしい。ずっとラッセルしてくれれば、それだけ草引きをしないですんだものを――と、これは草引き担当のカミサン。
昔はときどき、隠居のある集落で「ぼたん鍋」を囲む会が開かれたものだ。原発事故後は、私が参加する寄り合いは総会兼懇親会だけになった。イノシシを仕留めても食べられないのでは、猟をする人がいない。アンケート結果にもそれが表れている。イノシシは全県的に増加傾向にあるという。
0 件のコメント:
コメントを投稿