新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で、オリンピックの雲行きが怪しくなった。開催の1年延長が有力だという。Jヴィレッジでスタートする聖火リレーも延期された。
Jヴィレッジはいわき市の隣郡にある、といっても、オリンピックはふだんの暮らしとは関係がない。
それより、イタリアが心配だ。カミサンの同級生がミラノの東、「ロミオとジュリエット」で知られるベローナに住んでいる。向こうの日中の時間に合わせて電話をかけているのだが、まだつながらない。いわき出身の画家が住むスペインの状況も目が離せない。
アメリカで親類が食料品店を営んでいるという人の話では、やはりトイレットペーパーなどに人が殺到している。それだけではない、お国柄なのか、拳銃が売れているそうだ。
たまたま人が来てお茶を飲むと、すぐコロナの話になる。震災と原発事故が起きたときより事態は深刻かもしれない。コンビニにもスーパーにもマスクがなかった、トイレットペーパーがなかった――。水洗トイレにも使えるちり紙=写真=を売っている、というと、買って行った人がいる。
スーパーへ買い物に行ってきた男性がいう。トイレには予備のペーパーがなかった、入り口のアルコール消毒液には鎖が付いていた――。非常時にこそ、人の本性があらわれる。
そういえば、還暦を記念して仲間と北欧旅行をした2009年秋――。11年前にこんなことがあった。世界的に新型インフルエンザが流行していた。
旅行計画確認・旅行代金入金・旅行保険加入と、リーダーからの指示通りに手続きを済ませた。リーダーのメールにはその都度、ちゃんと健康管理をするようにと注意書きが添えられていた。「発熱があると出国不可、または到着地で隔離・待機」。全員無事に出・入国ができたが、今回は発熱に関係なく入国を制限している国もある。
基礎疾患をもつ70代としては、おこもりをして日ごろの“宿題”を片付けるチャンス――そう頭を切り替えるしかない。
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