その足でいわきへ戻り、夏井川渓谷の隠居へ寄って庭の畑の溝に植え付けた。苗は5袋=写真上1。数えたわけではないが、ばらしたときの感触からして1袋およそ80本。溝の長さに合わせて植え付けても、かなりの数が余る。残ったら“葉ネギ”として食べればいい。
田村地方で栽培されている昔野菜(伝統野菜)の「三春ネギ」が東進し、夏井川に沿って渓谷まで伝わった。地元の小集落で栽培されている「三春ネギ」の苗と種をもらい、失敗を重ねながら、採種~保管(冷蔵庫で)~播種~植え付け~収穫という、2年がかりのサイクルを体で覚えてからおよそ20年。
知らず知らずのうちに種の劣化が進んでいたのかもしれない。そこへ、去年(2019年)は苗が梅雨時に根腐れをおこして、あらかた姿を消した。種も、どういうわけか湿って酸っぱい匂いを発していた。当然、発芽はゼロだった。ブログでそれを書いたら、兄から声がかかり、ネギ苗を調達してくれることになった。
私のネギ苗は、よく生長しても鉛筆くらいの太さしかなかった。栽培がうまくいっても、収穫時の太さは手の中指くらい。ところが、プロのネギ苗はすでに小指大に近い。背丈も40センチを超える。天気と追肥・土寄せがうまくいけば、親指よりは太くなるに違いない。夏に掘り起こして伏せ込めば、立派な曲がりネギになる。
溝は2列では足りなかった。あと1列、これは今度の日曜日につくる。今年最初のノーカツ(農活)はざっと2時間。立ったり座ったりと、いい運動になった。筋肉痛は? きのうの午前中は感じなかったのが、ほぼ24時間後の午後になってあらわれた。けさも足の筋肉が痛くて重い。
小指より細いネギ苗は、ゆうべ、麻婆豆腐の彩りになって出てきた。苗だから軟らかいのは当然だが、生長した時点でも軟らかい特性を感じさせた。けさはナメコと豆腐の味噌汁に、いっぱい刻んで入れてくれるように頼んである。軟らかいだけでなく、甘さと香り、この「三春ネギ」の特性を想像できるかどうか。
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