2020年4月26日日曜日

注文の品が欠品に

 毎週、生協の宅配サービスを利用している。金曜日コースで、前の週に注文すると翌週には品物が届く。ところが3月後半あたりから、チラシに「おわび」の文字が入るようになった。
 わが家では注文しなかったが、最初はマスク。新型コロナウイルス問題が広がる前は、週に3千個ほどの注文があった。これが3月以降、一気に65万個に急増した。調達できる個数はざっと2万5千個。注文数はその26倍だ。抽選しても倍率は100倍超。4月4日から当面、マスクの企画をはずしたという。

 トイレットペーパーも事情は変わらない。1人1個、それさえ抽選で対応してきた。そして、今は食品にも「中止」(欠品)「遅配」の文字が並ぶ=写真上1。

 おととい(4月24日)、4月最後の宅配サービスで食料品が届いた。注文した41品目のうち、欠品は豚肉、本みりんパック、菜種油など13品目に及んだ。遅配も1品目あった。マスクほどではないが、想定を超える注文が寄せられ、物流セットセンターの受け入れ能力を超えた。それが欠品の理由だという。
 先週の火曜日(4月14日)朝、NHKの「おはよう日本」が生協の現状を伝えていた=写真上2。「注文殺到 これ以上配送できない 宅配サービスピンチ」。字幕から漠然と抱いていた不安が現実のものになった。

 これほど欠品が多くては、カミサンが頭に描いていた1週間の献立が成り立たない。同じ日の夕方、街へ行った帰り、買い物に付き合わされた。スーパーもまた、閉店時間を短縮する、チラシの新聞折り込みを当面中止する、といった三密自粛策をとるようになった=写真下。
 食料にとどまらない。わが家では店で「ゆうパック」も扱っている。福島県内の郵便局でコロナ感染者が出たため、中通りの一部地域について、ゆうパックなどの引き受けを一時停止する、という知らせが届いた。けさの新聞は折り込みチラシがゼロだった(福島民報は自前の「お悔やみ情報」だけ)。どの業種も、どの家もコロナ禍と無縁ではない。

でも、縮こまってばかりはいられない。やれることはある。庭があれば家庭菜園を、庭のない人でも軒下やベランダでバケツに土を入れてナスを栽培するくらいはできる。

この際、「プロシューマー」(生産消費者)を目指してはどうか。プロシューマーは『第三の波』の著者、アルビン・トフラーの造語だ。「プロデューサー」(生産者)であって「コンシューマー」(消費者)――カネではなく、家族や自分の満足のために生産する消費者のことをいう。

100%消費者ではなく、1%でも2%でも生産者になってみる。すると、根なし草ではなく地に足がついた感じになる。世の中の見方も変わる。そこから「コロナ後」の社会がイメージできるかもしれない。

きょう(4月26日)は日曜日。これから夏井川渓谷の隠居へ出かけて家庭菜園で土いじりをする。猫の額ほどのスペースだが、耕したり、苦土石灰をまいたりして、野菜苗を植えつける準備をする。家にこもって弱った筋肉のトレーニングにもなる。

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