2020年11月22日日曜日

カツオは三度おいしい

        
 日曜日の夕方は、染付のマイ皿(径20センチほどの中皿)を持って、いつもの魚屋さんへ刺し身を買いに行く。カツオがある限りは何もいわなくても、マイ皿にカツ刺しを盛りつけてくれる。今年(2020年)も2月下旬にカツ刺しを食べ始め、今も食べ続けている。

若ダンナとのやりとりが勉強になる。「きょうはどこへ?」「山(渓谷の隠居)で土いじり」。背広で行くと、「おやっ、なんですか、きょうは」。そこから海と魚、「海水温が高くてサンマが南下して来ない」といった話になる。

先日は高級魚のアカジ(標準和名キチジ=アカジはいわきの方言。キンキとも)について教えられた。「アカジがひどい状況になってます」「(魚屋が)赤字?」――ではなかった。煮つけも、開きの干物もおいしい。「魚屋に回って来ないんです、みんな旅館に持って行かれて」

いわき市内、というよりはお隣、関東圏北端の港町・平潟のことらしい。「Go o トラベル」を利用して、ふだんは素通りする旅館に泊まる。旅館はそのため、名物のアンコウのほかに、アカジを集める。その影響が地域の魚屋にまで及んでいる、ということなのだろう。

アカジには全く縁がない。しかし、コロナ禍の観光浮揚策がそういうかたちで周辺の日常に波及するとは、想像もつかなかった。どこかを助ければどこかが沈む浮世のならい、だろうか。

カツ刺しの話に戻る。前に「今年(2020年)一番のカツオです」というのを食べた=写真。「とろガツオ」に近い。甘みにうまみが重なって舌が喜んだ。

それから1カ月がたって、もう11月も下旬に入った。例年だと、カツオは入荷が終わって、サンマやタコの刺し身に切り替わる。しかし、市場に入る限りはカツ刺しにしている。

マイ皿はこの何年か変わらない。盛りつけられる量も決まっている。義弟を含む3人で食べるのも同じ。ところが、このごろは晩酌の量が減った。それに合わせて、食べる量も減った。最近は、3分の1近く余るようになった。とりあえず、残ったら大根の「けん」をかぶせて冷蔵庫に入れる。

翌朝、1切れずつわさび醤油(じょうゆ)につけて、ご飯にのせる。これを4、5回やって海鮮丼の気分を味わう。その残りを、こんどは夜、「にんにく揚げ」にしてもらう。フライパンに多めに油を引いて揚げる。酒のつまみが一つ増える。

先週(11月15日)も全く同じパターンになった。刺し身、海鮮丼、にんにく揚げ。鮮度がいいので、わが家では、というより私は、日曜日の夜と月曜日の朝・夜の3回、カツオを食べる。三度とも味が違っておいしい。きょう(11月22日)もカツオはあるか。

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