「まん延防止等重点措置」の延長が決まった。福島県は1月27日から2月20日までを期限にしていたが、大阪府や北海道などとともに3月6日まで延長された。これを受けて、いわき市も同日までの2週間、「感染拡大防止一斉行動」の延長を決めた。
年寄りは「3密」回避のために外出を自粛している。しかし、自粛が続けば息が詰まる。「まん延防止」の延長となればなおさらだ。
私はたまたま日曜日に夏井川渓谷の隠居へ出かける。家の周りをブラブラする。それだけで息抜きになる。
地元の人間が「限界集落」と自嘲するくらいだから、まずだれにも会わない。ここではしかし、人間より手ごわいものがいる。
イノシシが出没する。隠居の前、道路沿いの土手がほじくり返されていた=写真上1。そこは前にも一度ほじくり返されて穴だらけになった。
後遺症が続いているところもある。隠居の下の庭がイノシシにラッセルされて、石が露出した。後輩が自走式の草刈り機を動かすと、刃が当たる。下の庭の草刈りはそれでハンドル式に戻った。
隠居の隣は発電所の社宅跡で、一段低い川べりの空き地とは石垣で区切られている。石垣のヘリに小流れがある。この小流れがイノシシに荒らされて、空き地の中央が泥地と化した。今もぬかるんだままだ。
今度のイノシシのラッセル痕は、面積としては小さい。単独? なぜここで? ブラブラ歩きながら想像を巡らせる。庭では、剪定して野積みされた枯れ枝から冬キノコのエノキタケが出ていた。それを写真に撮る。
コロナ禍下でもできるレジャーはある。自然観察のほかには、釣り、キャンプ、ウオーキングなど。単独でするなら「3密」を考えなくていい。
ところが、われもわれもと繰り出せば、野外でも「3密」状態になる。夏井川渓谷キャンプ場がそうだった。
変化に気づいたのは一昨年(2020年)の師走。カエデが散ると静かな山里に戻るのだが……。JR磐越東線江田駅前、夏井川そばのキャンプ場には冬もテントが張られていた。コロナ禍とともに出現した冬の渓谷の新しい光景だった。
市の「感染拡大防止一斉行動」が実施されると、キャンプ場は入り口にロープが張られ、「利用休止」になる。そのときは、さすがにテントも車もパタッと消えた。
今年(2022年)は特に正月以降、テントが何張も立った。日曜日に行くたびに、同じようなテントが同じような場所にある。まさか長期滞在? そう思わせるようなにぎわいだった。
1月下旬、「まん延防止等重点措置」が適用され、いわき市が「感染拡大防止一斉行動」を始めると、前と同じように「利用休止」になった=写真上2。
1月最後の日曜日、それを知らずにやって来たグループがいる。駐車場から一段下がった川岸でバーベキューをやっていたのには驚いた。
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