テレビを替えた=写真。この11年間で3台目だ。東日本大震災の直前と5年前は家電商から調達し、今回は家で保管していた古いテレビを利用した。
テレビはカミサンの同級生の家にあった。震災で家を解体する際、ほかの家電とともに引き取った。リモコンには「アナログ」のボタンもある。
テレビの寿命はおよそ10年だという。前の2台は5年ほどで寿命が尽きた。中古だったからだろう。3台目は中古も中古、5年持つかどうか。
テレビについて書いた記録(ブログ)がある。東日本大震災が起きる直前、そのとき、そしてその後と現在を振り返る。
【2011年3月初旬】新しいテレビがわが家にやってきた。前のテレビがダメになった。修理が可能なら直して。しかし、新品より高いなら買い替える――。
で、買い替えたとたん、大地震がやってきた。台所の食器棚から皿などが落下してガチャガチャ激しく音を立てた。
庭に飛びだして、いったん揺れが収まったところで家の中に戻ると、テレビが台から落下し、ノートパソコンが飛んでいた。そのあと、テレビが伝える大津波の映像に息をのんだ。
【2011年4月中旬】3・11から1カ月。大地震の影響で、カミサンの同級生の家が解体されることになった。
欲しいものはどうぞ――。いわき市平の中心市街地の一角にある古い家から洗濯機や食器、テレビその他を救出して、わが家の近くの故義伯父宅に運んだ。やがてそれらは被災したり、避難したりした人のもとに引き取られていった。
【2018年10月中旬】またテレビがダメになって、マチの家電商から中古のテレビを買ったのが2016年ごろ。家電商はカミサンの同級生で、なにかあるとすぐ来てくれる「家電のホームドクター」だ。
そのテレビがおかしくなった。テレビをつけているときに息子が来た。「色、おかしいよ」。テレビの人間の顔が土気色だ。画面も全体に青っぽい。リモコンで調整しても変わらない。
量販店だと通りいっぺんの対応に終始し、結局は買い替えとなったのだろうが、ここはホームドクターががんばった。
メーカーのサービス部門の人が来て、テレビのカバーをはずし、本体を取り換えた。カバーをしてスイッチを入れると、人間の顔に生気が戻っていた。正常な色が復活した。「半分」どころか「ずいぶん、青い」テレビを見ていたのだ。
【2022年4月初旬】テレビの色がだんだん悪くなる。若い人が来ると、リモコンを操作して色を修正してくれる。それでも「青み」が解消されない。いよいよ更新時期か。
家電のホームドクターからもアドバイスを受けている。買い替える前に、11年前に引き取ったテレビが映るかどうか確かめようと、車で運び込んだ。薄型テレビにはちがいないが、旧式なのでかなり重い。
ホームドクターがやって来てカードを差し込み、コードをつなぐと鮮明な画像が現れた。買い替える必要がなくなった。
用済みのテレビには家電リサイクル法に基づくリサイクル料金がかかる。11年ぶりの再利用でその費用だけに抑えることができた。
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