4月前半だというのに、夏のような暑さになった。人間だけでなく、草木や虫たちも調子を狂わせているのではないか。
夏井川渓谷の隠居の庭にシダレザクラが2本ある。日曜日(4月10日)はまだ赤いつぼみだった。これも月、火曜日と強い光を浴びて花を咲かせ始めたことだろう。
4月後半になると、この樹下にアミガサタケが出る。日曜日朝、隠居に着くとすぐシダレザクラの樹下を確かめた。
昼前、渓谷の集落で「春日様」のお祭りが行われた。参拝と直会(なおらい)が終わったあと、再び樹下をチェックした。まだ早かったようだ。
昔、直会でアミガサタケの話をしたことがある。反応がおもしろかった。「気持ち悪くて蹴とばして歩いてた。タマゴタケだってそう」。キノコの代表はマツタケ、シメジ。マツタケのシロを持っている住民らしいコメントだった。
アミガサタケはなかったが、三春ネギに一つだけ花茎ができていた=写真。だいたい3月下旬には花茎が現れて先端にふくらみができる。今年はしかし、どういうわけかできるのが遅い。
こちらは平地のわが家の生垣の話。常緑樹のマサキの若葉を食害するミノウスバ(ガの一種)の幼虫は、新芽が展開し始める春に孵化する。
今年(2022年)は4月8日に生垣のチェックを始めた。土曜日朝、幼虫が食害を始めたのを確認し、新芽ごと除去した。月曜日には孵ったばかりの幼虫が群れているところを取り除いた。日・月の「夏日」が孵化を早めたのだろう。
幼虫が成長して生垣全体に散らばると、あっという間に新芽が食い尽くされる。そうならないために、しばらくチェックを続ける。
ところで、この2、3日の、いわきの最高気温は何度だったか。12年前にこんなことをブログに書いた。
――いわき市はハマ・マチ・ヤマの三層構造だ。福島地方気象台が発表するいわきの気温は、マチとヤマの人間には「ずいぶん体感気温と違っている」となる。
測候所があったハマ(小名浜)の気温がいわきの気温になっているからだ。ハマは、日中は海風が吹いて涼しい。
いわきをよく知らない人は、いわきのマチに来て、「思ったより暑い」と驚く。気象台が予報するいわきの気温はハマの気温、マチの気温ではない、と教えてやるしかない。テレビがいわきの気温を伝えるたびに、「いわき(小名浜)」と表示してくれと思う――。
今はテレビも「いわき(小名浜)」と伝え、表記する。それはいいのだが、中心市街地の平の気温は、気象台のホームページからは拾えない。平の住民として参考にするのは同じ内陸部の山田町だ。
たとえば、4月10、11、12日の最高気温。小名浜では20.1度、19.1度、19.6度だった。これでは夏日のような内陸部の暑さが伝わらない。
そこで山田町の気温で体感気温を確かめる。山田では10日が25.5度、11日が24.0度、12日が25.1度だった。「春らんまん」を越えてほぼ「夏日」だったことがわかる。
ハマ・マチ・ヤマからすると、山田はマチに入る。ヤマ(夏井川渓谷)は山田より暑かったことだろう。
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