2022年4月20日水曜日

白樺は植栽だった

ブログに、川内村の「獏原人村」から届いた白樺の樹液=写真=のことを書いた。口にした瞬間は水と変わらないが、あとからほのかな甘みが広がった。阿武隈高地には、白樺は自生しないと聞いている。獏原人村の白樺は、自生か植栽かはわからない――。

すると、樹液を採取した本人からコメントが寄せられた。「白樺の木は3本ある、誰かが植えたようだ」

獏原人村は、標高が360メートル弱。そこに程近いいわき市小川町上小川字中戸渡(とわだ)は、旧戸渡分校があるあたりで標高500メートル弱だ。分校の南側、道路沿いに白樺が何本か立っている。それについても、自生か植栽かはわからない、と書いた。

獏原人村の白樺が植栽とわかった以上は、中戸渡の白樺もそうだろう。自生であれば、阿武隈高地の低山帯から白樺の林が見られるはずだが、それがない。インターネットを介したやりとりで、阿武隈の白樺は植栽という「確信」を持てるようになった。

ブログはツイッターとフェイスブックでも読める。若い仲間が全部セットしてくれた。これらは「ソーシャルメディア」に分類される。

ソーシャルメディアとは、インターネットを介した双方向のメディアのことだそうだ。パソコンに次いでスマホが普及し、いつでも、どこでも、市民がソーシャルメディアを利用できるようになった。

ネット経由で川内の白樺は植栽と知ったあと、ブログに「いわき名物 うまかたようかん」の話を書いた。

ネットで「うまかたようかん」を検索すると、いわき市内のお菓子屋さんがすぐ出てくる。佐藤製菓店(好間)、ふくみや(内郷)、菓匠庵(好間)、林屋製菓工場(勿来)……。ところが、よそのマチは? ない。つまりは「いわき名物」。

すると、フェイスブックを介していわき市内の後輩、知人から、大意次のようなコメントが寄せられた。

――昔懐かしい味。偶然にも、「ふくみや」のうまかたようかんを食べたばかり。子どものころは近所の店でも入手できた。

――父親が酒と甘いものが大好きだった。うまかたようかんも食べていた。「梅月堂」(久之浜)のうまかたようかんもうまかった。

――50年以上前に、植田の「沢田屋菓子店」がうまかたようかんとすあまを届けてくれた。

「ネットコミュニティ」、つまりはソーシャルメディアによるつながりの確かさというべきか、ほぼ瞬時に、うまかたようかんがいわき市内で広く売られていたことがわかった。

カミサンの知り合いに双葉郡大熊町で生まれ育った女性がいる。うまかたようかんのことを話すと、知らないという。私は現田村市で生まれ育った。やはり、うまかたようかんのことは知らなかった。

   ソーシャルメディアで集まった情報を可視化すると、「いわきのうまかたようかんマップ」ができる。これもまたネット時代の新しい調べ方にはちがいない。 

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