台風一過のきのう(9月9日)午後3時前、街へ出かけようとしたら――。家(米屋)の前の歩道に白い柵が横たわり、もともと壊れていたカメが犬走りから落ちて割れていた。重心の高い鉢も底を見せていた。カミサンが車から降りて片付けた=写真下1。暴風が吹き荒れている間、ずっと家にこもっていたので、足元の異変には気づかなかった。
白い柵は、カミサンがどこからかもらって来たものらしい。ガラス戸の前に立てかけ、周りにプランターや壊れたカメ、臼(うす)などを配した。要は、ディスプレーだ。
柵は飛ばされるかもしれない――そう思ったので、そばのプランターなどをぐっと押しつけた。気休めにすぎなかった。別のプランターは天地がひっくり返っていた。暴風、いや“凶風”という言葉が思い浮かぶ。
この20年ほど、わが家でも庭木の根が浮いたり、枝が折れたりする被害が出ている。年に何回かはそうした身近な風水害を心配しなくてはならなくなった。今回は店頭の“飾り”がやられた。
暴風雨さなかの正午、夏井川の支流・好間川が「氾濫危険水位」を超えたため、流域の北・中・下好間、小谷作(おやさく)、愛谷(あいや)、今新田(いまにいだ)、川中子(かわなご)地区約5600人に避難指示が出された。これには驚いた。好間川がそうなら、街を流れる支流・新川もアップアップだったのではないか。
好間川流域には義妹が住んでいる。友人・知人も少なくない。案じていたら、午後1時前には「水位が下がる」という字幕がテレビに表示された。
街からの帰り、いつもそうするように、夏井川の堤防に出て“リバーウオッチング”をした。チョコレート色の濁流が川幅いっぱいに広がり、駆け足で海へ向かっていた=写真下2。
夏井川にはまだ余裕があった。ただし、それは今回、台風の直撃が避けられたからで、低気圧が凶暴さを増している今、堤防溢水・決壊なども想定して対処しないといけなくなった。気象災害としては未知の領域に入った、というべきだろう。
夏井川の水位は、大水が出るたびに確かめてきた。暴風雨のさなかに見に行くことはもちろんない。台風であれば東の海上へ去ったあとだ。河口部の農村地帯では、田畑はどうだったか。それも気になる。
今朝の新聞によると、隣区にある草野小のシンボル、「大志の松」が倒れた。6年と4年の孫が通っている。学校ではけさ8時から、お別れ会を開くそうだ。
夏井川渓谷の隠居の様子が気になる。これから出かける。なにもなければ、朝7時には戻って来られる。
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