サンダルはどうか。新聞を取り込む。コンビニに行く。庭に出る。しょっちゅう家を出たり入ったりするので、向きはおろそかにできない。若いときは外向きでも内向きでもかまわなかった。最近は外を向いていると、段差が気になってしかたがない。
外を向いたサンダルに合わせて足を下ろす。もう一方の足がぐらつきそうになる。畳と玄関のたたきまでの段差を測ったら、約33センチ(1尺)あった。古希を過ぎた人間にはなかなか手強い高さだ。
散歩にドクターストップがかかって以来、足が目に見えて弱くなった。こたつの座布団につっかかる。座布団のへりを踏んでこけそうになる。わずかな段差でも足の爪先をぶつける。その先にあるのは家庭内事故(骨折など)か。
玄関の靴やサンダルがそろって外を向いている分には、見た目はきれいで気持ちがいい。しかし、足を上げ下ろしするのがきつくなった人間には、ちょっと困る。ある日、宣言した。「サンダルは内向きのままでいいから」=写真。
外から戻り、サンダルを脱いで上がる。サンダルは内向きのままだ。外へ出るときは、うしろ向きになって玄関の柱につかまって足を下ろす。その方が、流れがスムーズだ。腰を痛めて、こたつから立ち上がるのが難しいようなときには、なおさら柱を支えにしないと、足を下ろせない。
隣の家にカミサンの弟が住む。やはり古希を迎えた。義弟は私より背が低い。朝・昼・晩と、わが家で食事をする。日に3回、玄関から茶の間への上がり下りが難儀そうだ。
どうしたものかと考えているうちにひらめいた。玄関のたたきに高さ15センチくらいの踏み台(式台)を置けばいい。それがあれば、私も義弟も楽に上がり下りができる。踏み台になるものは、木材が一番だが、それが手に入らないときには古くて大きな辞書でもいいか。ま、辞書はともかく、なにか代用品を考えるとしよう。
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